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第四幕あとがき

ここまで読んでくださって、誠にありがとうございます。夢野です! 今回、特に後半は自分にしてはかなりシリアスだった気がします。コメディを差し挟む隙があまりなく、執筆中は気持ちが重かったです。 BLでコメディベースとはいえ、そこそこリアリティのあるヤクザものという性質上、どうしても死や暴力とは常に隣り合わせでして……。 クライマックスになるにしたがい、庄助たちが身を置いてきた世界の重苦しさやしがらみが浮き彫りになってきて、なんでこんなことしてるんだこいつら! 全部やめてピクニック行って親睦を深めて仲直りしよう! という気持ちでいっぱいです。 しかしそれでは、犠牲になってきた弱き人たちが浮かばれない、というより遺された人々や読者さまが納得いかないと思うので、ケジメはつけさせなあかんのです。つらい! キャラクターの背景や意図を考えて、彼らがどのように歩むか、歩みがどのように交差し絡むのか、絡んだところをどう見せるのか。そういったことを考えるのがストーリーの作り方なんだなあと、この第四幕を書き終えてしみじみ……。 ほんとにわたしは行き当たりばったりなので、話を考えるのが苦手なのですが、なんかほんのちょっとだけ、できるようになったかもしれん! と成長を感じました。 それもこれも、ここまで書き続けてきたからであって、それらはひとえに、「ぬきさし」を読んでくださる皆様のおかげです。 エンディングのスタッフロールの最後に、『and you!』ってつけたい。そんな気持ちです。 更新のたびに読んでくださったり、リアクションしてくださったり、なにも言わずに見守ってくださったり……。そんな皆様に支えられて執筆しています。ほんとうにありがとうございます! イラスト担当のみのるゅさんには、お忙しい中いつもお付き合いいただき、頭があがりません。みのるゅさんのイラストがなければ、きっと私は全然頑張れてなかった。  第一幕を書いて満足して終わってたと思います。いまこのストーリーがあるのは、みのるゅさんのおかげです。アンドユー(共犯)! ここで終わるんか〜い! という引きでしたが、わたしが一番この先を書くのを楽しみにしているので、どうか少し待っていてください! 一連の出来事の全貌が見えてきて、紐解けはじめた「ぬきさしならへんっ!」の物語ですが、まだまだ回収すべき伏線や人物の意図など、お見せしていないところも残っているかと思います。もう少しだけお付き合いいただけると幸いです。

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