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【番外編】しょこら姫と、反社のプリンスさまっ!☆ぼ〜なすとらっく★③*
「……わかった」
上擦るのを抑え込むような低い声が、景虎の唇からこぼれ落ちた。
今日は庄助の王子様でいるはずだった。丁寧に扱って、少し意地悪をして、庄助の口から景虎を欲しがる言葉を聞けたら、もうそれで済ませるつもりだったのに。
こんなに言葉や身体を重ねても、一つも思い通りにいかない。予測不能な庄助という人間が、どんどん愛おしくなって、欲しくなる。
景虎は、温かくぬめる肉に包まれていた指をゆっくりと引き抜いた。
「お……っ」
ローションがこぼれて腿を伝う。庄助が静かに息を呑んだのが聞こえた。身体の裏表をひっくり返して仰向けにすると、パジャマの上だけ身に着けた庄助の、逃げ場を失って潤む瞳と目が合った。
きっと、ギラギラとした獣のような目を向けてしまったに違いない。
景虎はまだ窮屈なワイシャツのまま、ベルトを解きスラックスの前を緩めた。ほぐれたそこに押し当てるまでのほんの少しの間、庄助は抗議しなかった。鼻をすんすんとすすりながら、景虎のシャツの裾だけを握っている。
「あんまり可愛いことを言うな」
「なにがや……、っ、う。はぉ゛……」
ぬるついた尻の間に擦り付けると、庄助の身体がビクッと跳ねた。指で慣らされて柔らかくほどけた縁が、景虎の切っ先をとらえるたびに吸い付くように締まる。
「もっとギリギリまで焦らして泣かせてやろうと思ってたのに……姫はずるいな」
「ひ……っい」
ナカの温度を堪能するように、少しずつ飲み込ませてゆく。太い亀頭が雁首まで咥え込まれてしまう頃には、庄助は汗だくになっていた。頬から首まで真っ赤に染めて、浅い呼吸で酸素を求めている。
「ふふ、こっちはまだ勃ちきってないな」
開かせた足の間、濡れてはいるものの半勃起状態のペニスを摘み上げた。顔を出しかけている先端のくびれを、指先でコリコリと愛撫する。庄助の中に先だけを埋めて、ペニスへの刺激で何度も締め付けてくる内壁の筋肉や熱を感じた。
「うぅ……そ、こ……あかんっ、入れながらさわったら」
庄助の手が伸びてきて、景虎の指の動きを阻止しようともがく。生意気な抵抗だと、ナカの浅いところを軽く抉ってやると、庄助はきゅう、と仔犬のように喉で鳴いた。庄助の指先が諦めたように景虎の手首に絡み、緩く爪を立てた。
「やっ、ほんま無理……ヘンになるっ」
「もうか? ちょっと早いんじゃないか? ……これからもっと奥まで何回も」
チンポで突いてやるんだから。と、庄助の耳に唇を寄せて囁く。身震いをしながら呻く横顔の、火照った立ち耳が愛らしい。
景虎は、もっと奥へと侵入を再開する。何度も入ったことがある庄助のナカは柔らかい。
「あ、あ……っ」
「痛くないか?」
「ら、楽勝じゃボケが……」
強がりを言うパジャマの胸が、大きく上下している。今すぐめくり上げて奥を突き上げながら、庄助の熱い肌に喰らいつきたかった。
ゆるく勃ちあがる前をしごきつつ腰を進めてゆくと、呼応するように括約筋の締め上げがだんだんと大きく、長く変わってくる。景虎はよく知っている。これは、ナカでイきそうな時の動きだ。
「んんきゅ……っイ、ちょ、カゲ……止まっ……ぁ、はぁっ」
「どうした、やっぱりやめるのか」
「ちが……ちゃうっ。ちんこ、勃ってへん、のに……腹の中、あつい……おっ、おかしなる……ぅっ」
庄助の吐く息から、甘い酒の匂いがした。身体が快感に飲まれそうだと、景虎に必死に訴えている。
もしかしたら庄助は、勃起も射精もせずに、内側だけで絶頂してしまいそうなのが怖いのかもしれない。躾けられた身体が、どんどん変わってゆくのが。
けれどそんな庄助の姿は、景虎からすれば、時間をかけた愛情と独占欲の積み重ねが、目の前で美味そうに結実しているようにしか見えない。
「……大丈夫だ、俺がいる」
背筋から脳にぞくぞくと走る、稲妻のような高揚に、景虎の口元が緩む。刺青の入った背中とシャツの隙間を、汗が一筋伝い落ちてゆくのがわかった。
「お゛、ひっ」
腰骨を掴んでねじ込むと、庄助が白い喉を見せた。奥まで挿れて、でももっと深く入りたくて、庄助の尻のあわいに陰毛を擦り付けるように、ぐりぐりと動かした。
「うぁっ、あっ、やめっ! イク、いっぐ……」
腕を掻き毟ってくる手首を掴んで引き寄せると、景虎は中に昂りを叩きつけた。ペニスの背で前立腺を擦り上げた瞬間、庄助の身体が内側から跳ねた。
奥の肉が景虎を締め殺す勢いで、ぎゅうっと締めつけ、ぶるぶると痙攣する。
庄助は自分の身体に裏切られたような顔を一瞬見せたあと、叫びながらあえなく絶頂した。
「あひ……! お、あ゛っ、あぅ、ふぎゅ、やっ」
収斂し絡みついてくる肉の壁ごと、ピストンを続ける。まだ硬くなりきらない庄助のそこから、無色透明の液体が静かに、しかしとめどなく溢れてくる。
「飲みすぎると潮ばっかり吹くな、お前は。溜まってるの全部、出させてやる」
「うぅっ、も、も゛う……動くの、あかんっ! イッてる゛、イッてる゛て! イクの止まらへんの゛にっ! うぎ〜っ!」
半ば怒ったような泣き声に、思わず笑ってしまう。突き上げるたびにとくとくと零れる庄助の体液は、彼の腹を濡らしてへそのくぼみに溜まり、さらさらと溢れてはベッドに落ちてシーツに染みてゆく。
服が汚れるのも構わず、景虎は庄助を抱き寄せ、頬にキスをした。
「好きだ……俺の姫」
「ぅ゛ひっ、うああっ、もっ、それ、おわり、おわりの時間やからぁ……っ!」
腹から胸にかけて、水でも零したみたいに濡らしながら、庄助は景虎に訴えた。震える指の先には、庄助が通販で買った掛け時計がある。時刻はとうに、0時を回っていた。
「魔法が解けるとでも言いたいのか?」
皆から恐れられるようなヤクザになりたいと豪語するくせに、妙にロマンチストで子供っぽい。そんな庄助が、景虎は好きだった。熱に浮かされた目で見上げてくる庄助が、首をちいさく縦に振った。
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