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2.※ヒート、床オナ
「俊我、さん⋯⋯」
汚れるのを気にせず、横たわり、彼の姿を思い描きながら目を閉じた。
ドクン。
突如、鼓動が大きく高鳴った。
次に呼応するかのように呼吸が荒くなり、身体中が火照る。
熱のように浮かされ、鉛のように急激にだるくなった身体はベッドへと沈む。しかし、同時に神経が研ぎ澄まされたかのように過敏となり、特に触れている箇所が過剰に反応し、それも相まって後孔から蜜が溢れてくる。
忌まわしいヒートが始まってしまった。
触れている箇所が気持ちよく感じて、けれども、こんな自分の意思とは裏腹に欲しくて欲しくてたまらなくなってるいやらしい自分に嫌気が差し、涙が溢れてくる。
「⋯⋯は、⋯⋯ぁ、う⋯⋯っ」
気持ちいい。思いきり慰めてしまいたい。けど、惨めな気持ちになる。
うつ伏せとなりシーツに擦り付けるように腰を緩く動かし、物足りなさを覚え、しかしこれ以上触れたくないと葛藤していた時。
「おい、飯の時間⋯⋯──チッ、ヒートが来やがったのか。面倒だな、稼ぎがなくなるじゃねーか」
来ていたらしい『ご主人様』が開口一番にそう言い、「さっさと終わらせよ」と吐き捨て、出て行った。
そんな自分の意思で止められるものではない。
そう心の中でしか言えない愛賀は、しかし、ヒートのせいで意識が朦朧とし始め、そんなことはどうでも良くなっていった。
それよりもこの熱を発散したい。
躊躇していた腰をなるだけ激しく動かした。
最も敏感で今にも破裂しそうに張り詰めているため、シーツに擦れる度に気持ちよく、たまらず声を上げていた。
「は、ぁ⋯⋯っ、あ⋯⋯ふ、ん⋯⋯っ! きもちいい⋯⋯⋯きもちいい⋯⋯ッ!」
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