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8.※貞操具
大丈夫。この客の言う通りのことをしたはず。だから大丈夫。
「⋯⋯今度こそは飲み込んだな」
不意に独り言のような呟きに半ば遅れながらもホッとした。
が、その刹那、「服従しろ」と突き放した。
その勢いで後方に倒れ込んだが、短く命令した言葉の意味が分からず呆然としていると、「何してんだ」と腰辺りを蹴った。
痛みに身を縮めながらも小さく謝った。
「犬畜生みてぇに服従のポーズをしろって言ってんだよ。ここまで言われないと分からないのかッ」
身体を丸めていたこともあり、今度は背中辺りに蹴りを入れられた。
また新たな痛みに恐怖も混じえた身体を震わせながらも、「ごめんなさい」と言った後、仰向けとなり、両手足を折り畳んだ。
「まあまあだな」
淡々と言った客は、客のであろうカバンから手の平に収まる程度の透明な物を取り出した。
それは何なのだろうと思っていると、あろうことか縮んだままの愛賀のを遠慮なく掴み、それを嵌められる。
「⋯⋯あ⋯⋯っ⋯⋯は⋯⋯ぁ⋯⋯」
それが貞操具だと分かったことよりも、敏感部分を触れられたことで、しかし、勝手に動いたらまた蹴られるかもしれないと思い、小刻みに震わせることに留まった。
「ヒートの時にでもイきまくったのか。いつもより粗末なちんぽになってんな」
いかにも尊厳を踏みにじるような嗤い方に、じわっと涙を滲ませる。
「おらっ、自分でも触ってみろよ」
「⋯⋯ふ⋯⋯っ」
嵌められた部分を叩かれ、小さく呻き声を上げながらも、丸めたままの両手でその部分を触った。
客に「犬畜生」と呼ばれているために、まるで犬がしているチンチンかいかいのように触っていると、両足を強く引っ張られた。
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