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14.※
「痛がって泣いている場合じゃないだろッ! 反省しているのか!」
「い⋯⋯ッ、⋯⋯ごめ⋯⋯あッ! ⋯⋯ごめ、⋯⋯なさ⋯⋯っ!」
「謝れもしないのか! この低脳がッ!」
「ごめ、ん⋯⋯ッ! や⋯ッ!」
涙ながらに言われようのない謝罪を口にしようにも、次から次へと避けられない痛みが身体に刻まれ、口にすることも出来ずにいた。
痛い。痛くて仕方ない。
こんなにも傷ついた身体をあの人に見せたくない。
終わる気配のない痛みに耐えきれずはずがなく、けれども、つっかえながらも「ごめんなさい」を繰り返していた時。
「この程度のお仕置きじゃ、お前には足りないということだな。だったら、ココに教え込んでやろう」
臀部に打っていた鞭がふっと足の間の戒められた箇所に触れる。
息が切れていた愛賀に妙案だと言わんばかりに嫌な笑みで言う。
全身が小刻みに震えた。
そのようなところに鞭を打たれたら、痛いどころの騒ぎではない。
しかし、このような所で働いている底辺のオメガは客のどんな理不尽な要求でも応えなくてはならない。
それに今は言うことを聞けなかったお仕置きをしているのだから尚更だ。
けど、応えられない。
「ごめんなさい⋯⋯ごめんなさい⋯⋯ッ、そこだけは無理です⋯⋯他のお仕置きは受けますから、どうかそこは⋯⋯」
愛賀の懇願を聞き入れることはなく、前の戒めが外される。
長らく外気に触れていなかったかのように、篭っていた熱に鞭のバラ部分で触れてくる。
今度はココに打たれると自覚させられ、その粗末な部分が震える。
「泣いてすがるようなことを言っても、結局はココを震わせてまで欲しがっているんじゃないか」
「⋯⋯あ⋯⋯ぁ⋯⋯」
「反省のしねぇ奴だなッ!」
「あ"ぁ"ーッ!」
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