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第35話 【ディエゴ視点】獣化、最高……!

脇腹に手が回ってきて、モフモフモフモフモフモフモフモフと思いっきり撫でてくれる。 すっごく幸せだ。俺のしっぽもちぎれそうなくらい勢いよく暴れる。 人型だとおでこをくっつけただけで恥ずかしがって押し返そうとしてくるのに、獣化してたら顔じゅう舐めても、なんなら唇を舐めても怒られない。 獣化、最高……! 舐めまくっても怒られない上にモフモフ撫でて貰えるもんだから、俺のテンションはうなぎ登りだ。 ついつい調子にのって首筋に鼻先を突っ込み、ラスクの匂いを堪能しながら首筋を丹念に舐めた。牙が時々柔い肉を擦るが、極力当てないように気をつけているから許して欲しい。 甘い。 いい匂い。 温かい。 柔らかい。 時々震えるのが心地良い。 脈打つ首筋はどんどん熱を持って、舐めるほどに甘みと塩味が増していくみたいだ。 もっともっと舐めたくて、広い土地を求めて下へ下へと舐めていく。 「ちょ……わ、あ、ディエゴ、ダメ」 なんかラスクが言ってる気がするけど、あんまりラスクの肌が美味しいから、言葉が頭に入ってこない。 舐めたい。 噛みたい。 突っ込みたい。 本能が俺を急き立てる。でも、僅かに残る理性が噛んだり突っ込んだりしたらラスクに嫌われるぞって言うもんだから、舐める事しかできない。 夢中になって舐めてたら、小さな粒に行き当たる。 「ふあ……っ」 ベロンと舐めたら、途端にラスクの体が大きく跳ねた。 「ディ、ディエゴ!!!! 待て!!!!」 「……!」 ラスクの声に、ハッとして我に返る。 見下ろしたら、潤んだ目で俺を睨んでるラスクがいた。頬は紅潮し、息も荒い。俺が舐め回したせいか、唇はいつもよりぽってりと紅く膨らんで艶やかに濡れていた。 とんでもなくエロい。 恐る恐る視線を下に向けたら、いつの間にそうなったのか、インナーが捲りあげられて、白い素肌を晒したラスクの肢体が目に入る。 もちろん俺のよだれでベットベトだ。 あのぽちっとした粒は乳首だったのか。もっと丁寧に舐めときゃ良かった。 これ以上俺に舐められないようにだろう、ラスクが両手で胸を隠してるから見えないのが残念だ。 「ディエゴ」 不意に聞こえたラスクの声に、首をすくめる。だってこれは、いつもよりちょっと低い、叱る時の声だ。 「わふ……」 俺の耳としっぽが無条件にしゅんと萎んだ。さっき、夢中になって舐めまくった自覚はある。 「ごめん……おおかみのとき、りせい、うすくなる……」 「あ……そういやさっき、獣化してる時は欲望の方が優先されるって言ってたか……」

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