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第3章 同じ過ちを繰り返す2※

 ノエル様の勃起したペニスが、彼の腹を打つ。エドワード様は欲情しきった顔をして、ノエル様の後孔にペニスの挿入を繰り返している。  ぶちりと僕の唇が切れ、血の味が広がった。 「んん、あああっ!」 「う、ぐっ……あっ……」  そうしてノエル様は甲高い喘ぎ声で鳴き、もう何度目かもわからない射精を終えるとエドワード様の腕の中で意識を失った。 「気持ちよさのあまり、気を失ってしまったのか」 「()いやつだ」とノエル様の赤く上気した頬へエドワード様は口づけた。  僕の胸は、怒りや絶望、憎しみ、嫉妬といった負の感情で今にも、はち切れそうだった。  冷たい鉄格子を握り、エドワード様に尋ねる。 「僕のことを愛していなかったのですか? すべて、嘘だったと?」 「ようやく気づいたか。おまえのことを愛したことなど一度もない」 「では、どうして僕に口づけをしたり、身体を繋げたのですか!? 愛していたからではないのですか?」 「愚かな――男は愛情がなくても口づけをすることも、抱くこともできる。おまえは俺の性を発散するための道具。性欲処理の人形だ。光栄に思え」  あまりにもひどい言葉を掛けられ、閉口する。エドワード様は僕が一度も見たことがない、やさしい顔つきをして、ノエル様のことを見つめた。 「おまえにはわからぬだろう。愛し合うことの尊さ、愛し合った者との交歓がどれほど甘美かを……俺が愛しているのはノエルだ。おまえじゃない」  鉄格子を握っていた手を放し、冷たい床の上へと 座り込む。  エドワード様はノエル様を横抱きにし、その場を去っていった。  なんて馬鹿なんだろう。甘い言葉に騙され、性欲を満たすための人形扱いされていたことに、気づかないでいた。 「エドワード様は、ピーターの言う通りの人だったんだ。ちゃんと言うことを訊けばよかった……」  狂ったように僕は泣き笑いをした。  悲しみの涙が枯れるまで一晩中、泣き続けた。

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