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第23話 勘違い

先輩が離さないせいもあるげど、なんとなく先輩のそばにいてあげたくなった。 先輩は、俺の胸元で、くーくーと寝息を立てて眠り始めた。 こんなに酔わないと、耐えられないくらい寂しいんだ……。 ハルマがいなくなったら、俺もそうなるんだろうか。 たぶん、そうなる。 先輩の体温と、少し飲んだお酒のせいもあって、俺もいつの間にか眠ってしまった。 目が覚めて、俺は今までのことを思い出した。 30分くらいしか経っていない。 幸い(?)先輩はまだ寝ているし、帰ろうかと思って体を起こそうとした。 すると、先輩が、俺の背中に手を伸ばし、抱き寄せてきた。 そのままキスをする。 いつものエロいキスじゃなくて、ゆっくりと、お互いを確かめるような、素朴なキスだった。 やっぱり、俺でもいいくらい、寂しいんだろう。 俺は、先輩に覆い被さりながら、キスを返した。 「ん……あ……。」 いつもよりしおらしい声がそそる。 彼氏とケンカして傷ついた女の子を抱く時とか、きっとこんな気持ちになるんだろう……たぶん。 せっかくなので、俺の好きな先輩の腹筋も触っておく。 いつか、先輩の剣道の試合も見てみたい。 俺も警察官になるなら、剣道をやっていた方がいいんだろうか? 先輩に教えてもらったら、いじめられそうだ。 体を触られたせいか、先輩の足が自然と開く。 これは……その……いいんだろうか…… 手をそのまま下に進めていくと、先輩のソレも良さげになっている。 うん、先輩の寂しさスイッチを押してしまったのは自分だ。 責任をとろう。 俺は、先輩にキスをしながらしごいてあげた。 「ん!あっ……!」 今日の先輩は本当に可愛い。 お酒に酔うといつもこうなんだろうか。 レイプドラック事件の時も、もう少し遅かったらヤバかっただろう。 こんな可愛い姿を見せたら、そりゃヤリたくもなる。 「……響……。」 先輩がつぶやいた。 …… ………… ……………… もしかして…… 俺は響さんと、勘違いされているのでは? それは、あり得る。 寝る直前も響さんの名前を呼んでいた。 響さんだと思っているから、こんな甘えた姿なのだ。 どうしよう。 バレたらぶっ殺される。 でも、こんな半端なとこでやめられたら……蛇の生殺しだ。 俺は、そっと先輩の後ろに回った。

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