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第44話 帰らないリョウスケ

その後、俺は先輩と一緒に湯船に入って、ベッドに横になった。 二人とも無言で、お風呂でもベッドでもずっと先輩を抱きしめていたが、先輩は抵抗しなかった。 結局、そのまま寝てしまい、俺はアパートに帰らなかった。 朝起きると、先輩は目が覚めていたようだ。 「……先輩……。」 裸の先輩を抱きしめる。 「なんだよ……。」 「俺と付き合ってください。」 「…………………………。」 「先輩のこと好きだから……。」 「……勝手にしろよ……。」 「じゃあ、俺のこと、好きって言ってください。」 「やだよ……。」 「言わないと、響さん来るまでこうしてますよ……。」 「迷惑……。大体にして、お前は俺のどこが好きなの?」 「顔と体とエロいとこ。」 「……セフレでよくない?」 「先輩に甘えて来てほしい。響さんにやるみたいに。可愛く。」 「リョウスケなんかにするわけないじゃん。」 「俺を響さんだと思ってくれていいんで。」 「ないよ……それは……。」 「響さん、エッチ上手いんですか?」  「お前だって見たじゃん……。」 「具体的に教えて。」 「……焦らされるんだよ……。お前みたいに、入れるだけが全部みたいなのとは違う。」 「俺だって……やろうと思えば焦らせますよ。」 「まあ……うん、どうでもいいよ……。」 「つれない。」 先輩にキスをする。 「俺のこと、好きって言って。」 「しつこいな。」 「じゃあ、俺がいっぱい言う。好き、先輩好き、大好き。」 「なんだよそれ。キモイ。ハルマなら可愛いけど。」 「俺は毎日言ってもらってますよ。羨ましいでしょ。」 「それは羨ましい……。じゃあ、今度俺もハルマに言ってもらお。」 「……ハルマに手を出しちゃダメですよ。」 「キスならいい?」 「粘膜系はダメです。」 「ハグは?」 「ハグも……そこから粘膜に行くかもしれないからダメです。」 「ハルマが俺を好きになったら?」 「それは無いです。俺一筋ですから。」 「お前、昨日帰らなかったんだから、もうアウトだぞ。愛想尽かされるね。」 「それは……今から顔を合わせてみないと……。じゃあ、俺はそろそろ帰りますけど、昼間から酒は飲まないでくださいね。あ、それとも一緒にうち来ます?今日休みだし。」 ♢♢♢ アパートに帰ると、ハルマが掃除機をかけていた。 「あ、おかえり……。あれ……?先輩?」 俺と先輩が一緒に帰って来て、ハルマは驚いている。 「昨日、ごめんね……。酔いすぎて、バイトの先輩のアパートで寝ちゃってさ……。あと、良かったら、今日三人でどっか行かない?」 「うん……いいけど……。」 すると先輩が急にハルマを抱きしめた。 「うわっ!」 「ちょ!ちょっと!ハルマに何するんですか!」 「ハルマ……ちょっと見ないうちにすごく可愛くなってる……。もう、こんな変態リョウスケなんて辞めてさ、俺と付き合おうよ……。」 先輩はそう言ってハルマにすりすりする。 「やめてください!俺もまだ今日はハルマにすりすりしてないのに!」 先輩のハルマ愛が再燃したようだ。 でも、響さんとだけの生活より、そうやって元気になってくれた方がいいんじゃないかとも思った。 ハルマとエッチしない限りは……。

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