76 / 160

第76話 1回くらいじゃ、へたらない

 みちみちと広げられた孔は、高くなっているカリ首まで飲み込ませれば、すんなりと肉杭を飲み込んでいく。 「ん……ん、ぁ、ぁん………」  下から突き上げるように振動を加え、奥へ奥へと自身をタマの中へと沈めた。  広げられる感覚に、タマの身体が反り返っていく。  ずるずると擦られる快感に、肉襞が甘えるように蠢いた。  オレの形を確認するかのように、きゅうっと絞ってくる孔に、叱るように奥を突く。 「ひ、ぁ……」 「ほら、もっと開け。まだ食えんだろ?」  もっと奥まで感じたいだろ? と、下から、ゆるゆると小突きあげながら、尻を揉む。 「ぁ、あ、……は、っいる、んあっ」  ずぷんっと突き抜ける感覚に、腰が震えた。  瞬間、タマのペニスから無色透明な液体が飛散する。  矢継ぎ早に、痙攣する内襞が、ぐにぐにとオレの先端を捏ね始める。 「………くっ」  搾り取られそうな感覚に、一度腰を引いた。  カリ首に食らいついていた奥の窄まりが捲れ上がる感覚を伴いながら、オレのペニスが抜け出てくる。  逃げるオレを追いかけるかのように、タマは腰を燻らせ、再び飲み込もうと蠢いた。 「あ、…もっ、と。もっと……シて?」  オレの腰の上に乗り上げたタマは、再び根本まで咥え込み、尻を前後にグラインドさせる。  うねうねと蠢く襞と奥の窄まりが、オレのペニスをこれでもかと扱きあげてくる。  いやらしく踊る腰つきに、出来た隙間から粘りのある濁った音が、鼓膜を犯す。 「…っ、さっさと、イケってか? そんな、すぐ終わらせてぇの?」  揺れる腰を撫でながら問うたオレに、タマのくすくすと笑う音が響く。 「鸞ちゃん、…ぁ、1回くらいじゃ、…ん、…はぁ、へたらない、でしょ?」  全部ちょうだい…と、きゅうっと孔を締めたタマは、強欲にオレを求める。  ぞわっと身体を駆け抜ける痺れに、はあっと大きく息を吐き、我慢に強張る身体の力を抜く。 「ぁ、わ……っ」  繋がったままに、腹の上のタマを、背中から畳へと押しつける。 「お前が上に乗ってたら、全部入れたら溢れんだろ」  タマにのし掛かり、にたりとした笑みを落としてやる。

ともだちにシェアしよう!