77 / 160

第77話 甘い唇

 中途半端な位置に纏わりついているカーゴパンツと下着を引き抜いた。  オレのペニスを飲み込んでいる孔の周りに両掌をつけ、左右に開く。  真っ赤に熟れた孔が、オレのペニスに媚びるいやらしい姿に、視覚から興奮を煽られる。  孔が天井に向くほどタマの身体を折り畳み、真上から貫いた。 「…ひ、んっ………」 「もっと、だろ?」  軽く腰を引き、さらに深く穿つ。  ぶるりと震えたタマの身体に、孔が痙攣する。 「イッたな?」  重い一突きに昇天したタマの蕩けた瞳が、オレを見上げた。  満足げにへらりと笑うその目許に唇を落とし、腰を揺する。 「まだ、付き合えよっ」  快感の波から抜け出せないタマの身体を休ませるコトなく、真上から、体重をかけた重いピストンを繰り返す。 「…、ん……っ、ぁ、………ぁ、ああっ」  イキ続けている身体が、びくんっと跳ねた。  溶けるほどに繋がっているのに、足りないとばかりに、タマの手が伸びてくる。  捕まえた手をシーツへと縫いつけ、甘い唇を貪る。 「ん、……んんっ…」 「イクから、締めろっ」  奥を捏ね回すオレのペニスが、きゅうっと絞られ、迫り上がる精液を、叩きつけるようにタマの腹の中へとぶち撒けた。  びゅくびゅくと壁にぶつかり広がる白濁に、痙攣した襞が媚びてくる。  もっと寄越せと強情り、煽動する。  余すところなく吸い上げようと蠢く内襞に、残滓すらも持っていかれる。  吐き出した粘液を塗り込めるように、緩く腰をグラインドさせた。  タマの言う通り、オレのペニスは、一度くらいでは萎れない。 「このまま、もう1回、やるか?」  ずるずると緩慢に中を擦りながら、問うオレに、タマの足が腰をホールドしてくる。 「全部。無くなるまで。やめない……」  脱力した身体で、はあはあと肩で息をしているクセに、タマはオレを放さなかった。

ともだちにシェアしよう!