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第5話 ヨコジマんちでヨコジマが恥ずかしかる

補講は全部終わったので、勉強の続きを一緒にやろうという事になった。 今日はヨコジマの家。 駅から徒歩15分だけどチャリで迎えに来てくれた。 男二人で田舎道をニケツで移動する。 ヨコジマの家はでかかった。 まあ、田舎だからどこも家はでかいけど、こいつは離れ一棟を自分の部屋として使っていた。 綺麗に片付いた部屋には、年季の入った机と本棚、ヨコジマのベッドしかなかった。本棚には教科書と参考書に加えて、建築関係の本が数冊ある。 エロ本とか、どこに隠しているんだろう?なーんて、自分と同じレベルでしか考えられない。 「いいなー、広いしエアコンもあるし、あっちには冷蔵庫もあるし」 「ここ、死んだばーちゃんが使ってたとこだから一通り揃ってんだよ」 冷蔵庫から麦茶を出して、ヨコジマの机に椅子を二つ並べて英語のお勉強をする。 と言っても右手を骨折している俺は字が書けないから、ひたすらヨコジマに説明してもらうだけだ。 現在完了進行形だの副詞的目的格だの、文法用語からしてもはや日本語じゃないぞ。 そんな俺に、例文を使いながら丁寧に説明してくれるヨコジマは、ほんっとにいい奴だ。 もう恋に落ちそうなくらい。 「なー、英語ってGoogle先生の翻訳じゃダメなんかな?」 「…受験会場でスマホ使えないだろ」 おっしゃる通りでございます。 「あと、たまに変なの出るよ。“お疲れ様“が”Mr. Tiredness“ とか」 「???」 「ミスター疲れ、みたいな」 「えー、マジで?」 「今見てみる?」 ヨコジマが机の上のノートパソコンを立ち上げる。 画面が小さいから椅子を近づけて、ヨコジマの方に近寄ってのぞき込む。 ところがGoogleを開こうとしたヨコジマが、なんかもじもじしてる。 ピンと来た、俺も身に覚えがあるぞ。 「早くあけろよ」 って言いながら左手伸ばしてヨコジマの持ってたマウスを奪い取る。 「わ、ちょっと待て!待って!」 マウスを取り返そうとしながら画面を隠そうとするヨコジマ。 格言曰く、二兎追う者は一兎も得ず! 俺が奴の身体を躱しながら画面を覗き、クリックしたらうまいことブラウザが開いた。 「わー、開けんな!見んな!恥ずかしい!」 でかい声出してヨコジマが後ろから俺の頭を抱きしめた。 一拍置いてパソコンからは、にちゃにちゃした卑猥な音が聞こえてきた。 うん、予想通りエロ動画。 俺の頭を抱えたまま鼓動を早くするヨコジマは、フリーズしてる。 再起動してやらねば。 取り敢えず口元にある奴の指を咥えて舐めたら、「ひぇ」って変な声を出して後ろに飛び上がって一発で離してくれた。 振り返ると真っ赤になって目を逸らした。ばつが悪そうにして立ってるいい人ってのも可愛いよな。 何だ、俺はSだったのか?

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