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ー記憶ー38
「後はなんかいるもんあるか?」
「俺はねぇな……」
「ほな、後はレジ行くだけやな」
「ああ」
雄介はレジへと向かうと会計を済ませるのだ。 ただあれだけの商品を買ったのにも関わらず値段の方はこの前のコンビニでの時よりも全然安く済んでいた。
まぁ、そこはスーパーだからって事もあるのかもしれないのだが、雄介の場合には最低限の品物しか買っていないというのもあるのかもしれない。
「なら、割り勘分の七百円」
「ええって……」
「二人で食べるんだし、お前が作ってくれるんだから、その分の割り勘分な」
「ああ、ほな、貰っておくわぁ」
雄介は望からお金を受け取ると、その買った品物を今度は綺麗に袋へと詰めていく。
今日の買物を通して雄介の事でまた新たな発見が出来たと思う。
品物を袋へとしまい、望はその袋を持って上げようとしたのだが、
「ええって……俺持ってくし。 野菜って案外重いから、鍛えるのに丁度ええもんやしな」
「そうなのか? そうやって普段から鍛えてるんだな」
「まぁな」
雄介は望に向かい微笑むと、袋を両手に持って軽々と持ち上げ駐車場へと向かう。
望はその後ろから雄介を見ながら歩き始める。
今の季節は春と夏の間。
だからなのか雄介は長袖を捲って腕を出していた。
そこから見える雄介の腕は毎日のように鍛えられているからなのか筋肉質で男から見てもカッコいいと思ってしまう程だ。 普通の腕の割にはしっかりと筋肉が付いてるものだから本当にガッチリ体型に見える。
髪型の方は短髪。 顔は爽やか系。
こう見ると女性にモテそうな顔つきに体付きなのに雄介に女性の気配というのは全くない。 仕事上、全く女性の気配がないのからなのかもしれないのだが、それでもモテそうな容姿の雄介。
まぁ、毎日のように鍛えているのだから、ああいう腕になるのであろう。
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