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ー記憶ー66
雄介は腰の動くスピードを上げ二人同時に達けるように促すのだ。
「はぁ……はぁ……もう! っ! ……くっ! ぁあああ! やぁん!」
「俺もっ! やっ! ん……はぁー……」
二人はほぼ同時に達くと雄介の方は望の中から自分のモノを抜いて望の横へと仰向けになる。
「大丈夫やったか?」
雄介は汗だくになっている望の額に触れ前髪を掻き揚げ優しく撫でるのだ。
「ああ……だ、大丈夫だ……」
その雄介が撫でてくれる手から温もりを感じている望。
望は腰にタオルケットを巻くと、そのまま仰向けの状態でベッドへと落ち雄介の手首を掴むと疲れていたのか寝てしまっていた。
「まぁ、今日は疲れておったみたいやしなぁ」
望の可愛い寝顔を見ながら望の体を撫でながらも雄介の方もまだ体力がなかったのか、そのまま眠りへと落ちていくのだった。
そして次の日。
望が目を覚ますと隣には雄介の姿はなかった。 そんな気配に望は辺りを見回すのだが、本当に雄介の姿がない。
一瞬帰ってしまったのかとでも思ったのだが、体が起きて来たようで、どうやらそれと同時に頭も起きたようだ。 急にいい匂いが部屋内に充満してきたのだから。
きっとこの匂いは雄介が何か料理を作ってくれているのであろう。 そう思うと望は嬉しそうに階下へと向かう。
そしてリビングのドアを開けると、先に望の存在に気づき声を掛けて来たのは雄介の方だ。
「お! 起きてきたんか?」
「ああ」
「体の方は大丈夫なん?」
「まぁな」
「もうすぐ、朝ご飯出来るし、そこに座って待っておって……」
「ああ……」
そう望は雄介の言葉に返事をすると椅子へと腰を下ろす。
料理をする雄介を見つめている望。
その光景が何故だか不思議な感じがしてきたのかもしれない。
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