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ー記憶ー115
雄介は望の部屋を飛び出し、リビングへと向かったが、そこにはもう和也の姿はなかった。
彼は望の記憶が元に戻るまで、ここにはもう戻らないと心に決め、車のエンジンをかけると、同時に和也に電話をかけた。
「あ、和也か? あんなぁ、暫く、お前が望の側に居てくれへんか? スマンがしばらくの間、俺……望と離れる事にしたんだわぁ」
雄介がそう告げる。 突然の告白に和也は驚き、どうしたのかと問いただす。
『いったい、どうしたっていうんだよ!』
「今はその……理由聞かへんでもらえるか? ほな……」
雄介はそれだけを和也に残し、家へと向かった。
それから二週間が経過しても、和也から望の記憶が戻ったという連絡はなかった。
未だに望の記憶が戻らないある日。
雄介の元に、レスキュー隊への入隊通知が届いていた。
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