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ー天災ー41

 今の状況では外に出る方が危険だ。 昨今の日本では地震が多い国となっており、耐震化が進んでいる建物が多い。 この病院もその耐震設備が整っているため、今外に出るのは非常に危険だ。  また、病院であることから、万が一に備えて自家発電が発動するようにもなっている。 そのおかげで一時的には電気だけは作動するようになっている。 「和也! とりあえず、ICU室を見てきてくれ!」 「あ、ああ!」  和也は望の言葉に従い、ICU室の方へと向かう。  ICU室とは、一般病棟の患者さんに比べれば重症な患者さんがいる部屋だ。  和也がICU室に向かうと、こちらは一般病棟に比べて静かだった。  地震の影響で電気は一旦落ちたが、自家発電のおかげで復旧していた。  和也は一応そこにいる看護師から地震直後の状況を聞くと、大丈夫だったということを聞き、安心して一般病棟に戻っていく。  一般病院の方に戻ってきた和也と望。 先程の一時的なパニックからは程遠く、今はいつも通りの日常に戻っていた。  しかし、その安心も束の間、急に院内アナウンスが響き渡る。 『至急、空いている先生や看護師の方々はロビーまでお願いします』  そのアナウンスを聞いた直後、 「…え? 外来!?」  二人は顔を見合わせながら驚いた。  急な院内アナウンス。 もう外来の時間は終了しているはずだ。 それなのに、空いている医師や看護師はロビーに集まれというのだ。  ハテナマークを浮かべながらも、望と和也はロビーに向かうことにした。

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