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ー天災ー109

 そうしたら、やはり最初は本当にひたすら謝るだけの雄介だったのだが、ちゃんとした言い訳があった。  それだって本当に謝ってから申し訳無さそうに言い訳を言ってきたのだから、誠意が伝わって来たようにも思える。  確かにどんな事についても言い訳はつきものだが、雄介の場合には本当に謝る事を先にしてきてくれたことで十分に誠意が伝わったからなのか、許すことが出来たのかもしれない。 望だってそんなに意地悪な性格ではない。 やはりその雄介の言い訳も受け止められてこそ、恋人としての優しさの一つだからだ。  望はその日も雄介のことで考え事をしていて眠れずにいた。  次の朝、望は起きるものの、ここの所あまり寝ていなかったせいか目の下にはクマが出来ていた。 そんな様子の望に気付いたのは和也だ。 和也は心配そうに望へ声を掛ける。 「望……大丈夫なのか?」 「あ、ああ、まぁな」  そう望は言うものの、やはり今の望の状況では誰が見ても調子が悪そうなのか一目瞭然だ。 「ホンマに大丈夫なんか? 少し休んだ方がいいと違う? 望は地震が起きてからちゃんと休んでないやろ?」 「まぁ……平気だって、ほら、俺なんかよりさ、患者さんの方が大変な思いしてるんだしよ」

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