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ー空間ー54
そして中に入るとやはりそこはヤるだけが目的の部屋って感じなのだから八畳位の部屋にダブルベッドがあるだけで他にソファとトイレとお風呂位しかなかった。
それでもお風呂の方は広くとってあるのか。 本当に大人二人は余裕で入れる位の広さはあるのだ。
「へぇー、ホテルってこうなってるんだな」
そう和也は感心しながらダブルベッドの方に大の字に寝っ転がる。
「はぁー、疲れた。 久しぶりに車の運転したからなのかもしれねぇけど……まぁ、仕事だよな?」
和也はごくごく一般的は世間話を始める。 そんな和也に裕実は首を傾げながらソファへと腰掛けるのだった。
「裕実……聞いてんのか?」
「ん? はい! 聞いてますよ」
どうやら、まだ緊張している様子の裕実。 そんな裕実に気付いたのか、
「そんなに緊張すんなよ……」
和也はそう言いながら真横にあるテレビを点ける。
「まぁさ……確かにホテルには来たけど、ただ今日は泊まりに来たって思えばいいんじゃねぇ? それに、こういう事って急ぐ必要もないんだしさ。 うん……俺は裕実と一緒に居られれば今はいいと思ってるからよ」
そう言いながら和也はテレビのチャンネルを変えてみるのだが、やはりこういう所だけあって普通の家庭のチャンネルではないようなチャンネルが入っているようだ。
どうやら和也はそういう番組を見たかったようなのだが、今の裕実の気持ちを考えるとこれ以上裕実に緊張させたくないと思ったのか普通の番組へと変える。
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