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ー空間ー57

 すると、いきなり裕実からは可愛い声が上がってきて和也は笑顔になる。 「やっぱり、お前って……可愛いな……それに、こういう所なんだから、そういう声全然出してもいいんだからな」  和也はそう言うと再び裕実の耳を舐め上げる。 すると今度は体をビクリとさせる裕実。 もう既に体全体で反応している裕実に和也は調子をあげてきたのか裕実の体を仰向けにさせると普段、掛けている眼鏡を外して額から頰へとキスを落とし最後には唇へとキスを落とす。 そして唇へのキスは啄むようなキスを繰り返し始める。  一旦、和也は裕実から唇を離すと、もう裕実はそれだけでやられてしまっていたのかトロンとした瞳と異常に顔を赤くした表情が和也の瞳に飛び込んで来た。 「大丈夫だったか?」  そう言うと和也はそう優しく言い裕実の頭や額を優しく撫でていく。 「だ、大丈夫なんですけど……凄く……は、恥ずかしいんですよ……」  裕実はその恥ずかしさを隠す為か和也から視線を外しながら答えるのだ。 「あ、ああ……まぁ、今日は初めてなんだからな……誰だって恥ずかしいと思うぜ。 でも、安心しろ……優しくやるからな」  そう言うと和也は裕実に笑顔を向ける。  和也はそう宣言したのだからなのか素肌の方にはなかなか触れる事はせずバスローブの上から優しく体を撫で続け額や頰や唇には何度もキスを落とし続ける事にしたようだ。  それから何十分経ったのであろうか裕実の口からは甘い声が上がり始めた。  多分、もう緊張が解れてきているという証拠だろう。

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