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ー空間ー59

 普段の和也ならきっとそこで「腰なんかもうくねらせて、もう欲しいのか?」と聞いてしまいそうなのだが裕実はまだ初心者なのだから、そんな事言って怒らせてしまって二度とやらないと言われてしまったらおしまいだと思ったのか、その思いをそっと胸にしまっておいたようだ。  もう大分慣れてきたであろう裕実に今度バスローブの紐を解き完全に前をはだけさせるのだ。  ホテル特有の薄明かりでも裕実の体は十分に綺麗に見える。 そんな姿を見たらどんな男だって誘われてるとしか思えない。 「本当にお前の体綺麗だな……」  和也はそう呟きながら裕実の体へと触れるのだが、また裕実の方はガチガチなってしまったようだ。 「大丈夫だって……そんなに緊張すんなよ……」  そう言いながら和也は再び裕実の頭を撫でる。  これでは本当になかなか先に進むことが出来ない。 でも裕実の事を怖がらせてはいけないと和也は思っているのであろう。  今度、和也は裕実の体を四つん這いの格好をさせると背中にも啄むようなキスを繰り返す。 そして、 「俺は本気でお前の事が好きだ。 その証拠にさ……俺だって、結構、平常心でいるのかもしれないんだけど……本当は恥ずかしいんだからな。 そう、しっかりとお前のおかげで自分のモノが勃っちまってるんだぜ。 普通さぁ……勃つって女性の体とかを見たら勃つもんだろ?」  そう和也は笑顔で裕実に向かって言うのだが、どこか悲しげに自分の事を語る。 「俺とお前は、今きっと気持ちは同じなんだと思うぜ。 まぁ、本当にお前からしてみたら、俺なんか平常心でいられていると思っているのかもしれねぇけど、内心ではマジで恥ずかしい。 でもさ、こういう事って、俺がちゃんとリードしていかないとお前の事、引っ張っていけねぇだろ? だから、これでも、頑張ってる方なんだからな」  そう裕実の体を背中から抱きしめ自分の事を語る和也。

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