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ー空間ー63

 和也はベッドの端に座り裕実が覚悟するのを待っていると、裕実の方はゆっくりと半身を起こし後ろから和也の体を抱き締める。 「大丈夫ですよ……今日は僕もそういう気で来てますからね」 「ああ。 分かってるんだけどさ……本当にそれでいいんだよな?」  和也は後ろに顔だけを向けると、裕実と視線が合い真剣な瞳で見上げてくる。 そんな裕実に対して安心したようだ。  今回、和也は何回裕実に抱いていいか? と確かめただろう。 いや相手の事を傷付けたくないからこそ何回も確かめたかった。 それが和也の本音なのかもしれない。  本当にこの二人にはこういう時間が今までになかった。 だから和也は確かめるかのように何回も聞いていたのだから。  しばらく和也は考えてから再び裕実のことを抱き締め、ベッドの上に裕実の事を押し倒す。 「本当に本当に大丈夫だよな?」  未だに心配そうに裕実に声を掛けている和也。 「そんなに心配しなくての大丈夫ですから……。 さっきも言ったでしょう? 僕は和也さんだからいいって……」  そう笑顔で言う裕実。 「分かってるんだけどさ。 分かった! 俺にお前の体を任せろ! 絶対に今日は気持ち良くしてやるからな」  そう言うと和也は再び裕実の唇へと唇を重ねる。 何度も何度も啄むようなキスをしながら裕実の体へと手を滑らせる。  そして裕実の胸の突起を見付けると親指と人差し指で摘み刺激を与えるのだ。  すると、もう裕実の口からは甘い声が上がってくる。 「ん……ぁ……やっぱ……はぁ……恥ずかしいですよ……」

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