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ー空間ー95
そして二人は九時になる前には点滴を終わらせ、いつもの仕事を始めるのだ。
それから、いつもの仕事が終わる時間になると、和也と望は部屋の方へと戻っていく。
「ふぅー、今日の普通の仕事の方は終わり! 後は部屋での自分の仕事を終わらせて、学会の資料を見直して終わりだな!」
そう望は独り言を言い、手にしていた私物を机の上に置き、椅子へと腰を下ろすのだ。
「さて、今日はどうっすかなぁ?」
和也もまた独り言を呟きながらソファへと腰を下ろすが、その和也の独り言はしっかりと望の耳に入っていたのか、
「そういう事は掃除をしてから言おうか? 和也くーん」
そうふざけて言っているような真面目に言っているような声で望は仕事をしながら言っていた。
「分かってます!」
和也はそう答え、ソファから立ち、掃除用具を取って掃除を始める。
暫くすると望は病院関係の仕事を終わらせたのか、大きな声で、
「終わった!」
そう言うと、
「後は学会の方だけか……」
その声を聞いた和也は、まるで自分のことのように嬉しそうに、
「ああ、後はそれを終わらせて、今日はゆっくり寝れるんだろうしな……後は明日仕事を頑張って、土曜日の夜には大阪に向かうんだけだろ」
「……だな」
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