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ー空間ー114

「まったくー、望はそうやってすぐに暴力を振るおうとするんだもんなぁー。 まぁ、それが、望の照れ隠しってやつなんだけどな」  和也はそう怪しげな表情をしながら食べ物を口へと運ぶ。 「雄介ー、何とかフォローしろよ」  望は雄介に話題を振るが、 「へ? 和也が言うとる事……事実やんか……」  そう言うと望は雄介とは反対側を向いてしまう。  それに気付いた雄介は、 「あー、スマン! って! 望、機嫌直してやぁ」  そう雄介は言うのだが、少し不機嫌になってしまった望の方は黙々とご飯を食べてしまっていた。 「あーあ……雄介のせいで望の奴……ヘソ曲げちまった」 「ホンマ……望って難しいわぁ。 和也、裕実はどうなん?」 「え? あ、ああ……裕実か? 裕実はな……すっげぇ! 素直なんだぜ。 例えばさぁ、俺がキスしたいとかって裕実に言うじゃんか。そうすると、恥ずかしながらも頷いてくれるって訳だ」 「ホンマ!?」 「ああ、そういう事ー」 「そりゃ、羨ましいわなぁ。 俺の方も素直な恋人がええのかもー!」  その雄介の言葉に望は耳をピクリと動かし、しかも、しっかりと聞いていたようだ。 食事を終わらせたようでテーブルを叩くと席を立って何処かへと行ってしまう。 「へ? あ、の、望……!?」

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