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ー空間ー173
きっと手術を待っている家族というのはこんな感じなのであろう。
患者さんの手術をしている時には望は集中しているから時間など気にしないのだけれど、待っている親族関係者はこんなにも時間を気にしていたのかもしれない。
望は落ち着いていられず、携帯の画面を開く。
今回の事件でまさか雄介が怪我をするなんて思ってもみなかったことだ。 しかも望が誰かのことを病院で待っているというのも初めてなのかもしれない。
誰かに電話したいと思ったのだが、今の時刻は夜中の一時過ぎ。 誰も起きているはずがない。
やはり、この漆黒の闇の中でただ一人ここで待っているしかないのであろうか。
だが、何を思ったのか望は携帯を手に取り、ある人物に掛けようとした。 しかし、さっきテレビを点けた時には気づかなかったものの、今携帯を開いたことでたくさんのメールが来ていたのだ。
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