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ー雪山ー19

「ほなら、コンタクトにしたらええやんかぁ」  そう言う雄介に望はため息を吐くと、 「……気付けよ、バーカ。 この姿はな、俺はお前にしか見せたくねぇんだよ。 普段の俺なんかぜってぇ、眼鏡なんか外さないんだからな」  その望の言葉に雄介の方が目をパチクリとさせている。  今日の望は何か変だ。 とは思うのだが別にこれといって雄介からしてみたら、もうただ単に嬉しい言葉しかくれない事だろうか。 「ほなら、眼鏡外すなや」  雄介はそう言うとスウェットの上着を徐に脱ぎ捨てる。  本当に雄介は毎日のように仕事で鍛えているのであろう。 日々鍛えている筋肉が見て取れる。 胸板に二の腕の筋肉、そして腹筋だ。  男性でも女性でも羨ましがられそうないい感じの筋肉だった。  望が知ってる限りでは消防士の時よりも逞しく見えてるのかもしれない。 「ホント、お前って筋肉は凄いよな。 ま、傷の方も沢山あるみたいだけどさ」  望は職業柄であろうか。 雄介の傷の方へと視線がいってしまっているようだ。

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