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ー雪山ー94

 その一番気持ちいいポイントをいきなり雄介に突かれ声を上げる望。 「ここが望のええポイントなんやろ? 今のとこええっていうのが顔が鏡でばっちり見えたわぁ。 めっちゃ、お前の顔色っぽかったで……」  そう雄介は今鏡で見た事をそのまま言うのだ。  望の方はその雄介の言葉で気付いたのであろう。  そうだ! 今日は目の前に鏡がある。  そして再び雄介は腰を動かし始めた。 「やぁ……ゆ、雄介っ!」  言葉でこう嘘を吐こうとしても、体の方はこういう事に関しては正直なのかもしれない。 今の望は快感に素直になってしまっているのだから。 「ゆ、雄介……あんまり、意地悪な事……ぁ……すんなよ……」 「さっき俺に何もさせてくれんかったからやで……せやから、今は俺が楽しむ番なんやしな……」 「わ、分かった……もう、俺……こんな事しないからさ……」  望のその訴えに雄介は微笑んでため息を吐く。  雄介だってそんなに意地悪な性格ではない。 だから人が嫌がることはあんまりしたくはない性格の持ち主だ。 望の体を少しずらすと鏡から遠ざける。 「これでええか?」 「あ、ああ、うん……」  望がフッと気付くとさっきまで目の前にあった鏡は無くなっていた。 そんな雄介の優しさに気付けた瞬間だった。  雄介という人物は望が嫌だと言えば結構辞めてくれる。 何で、雄介はこんなにも望には優しいのであろうか。  そして雄介は再び腰の動きを再開させて望の一番気持ちいいポイントを突き上げたり、わざと外したりをして繰り返し望の中を突くのだ。 「ぁ……ふぅ……ぁああ!」  部屋内には水音とともに望の可愛い声が響き渡っている。 雄介の方もその望の声を聞いてからなのか、どうやら興奮度がいつもより増しているようだ。 先程よりも腰の動きのスピードを上げている。 あともう少しで雄介の方はイってしまうという寸前まで来ているようだ。 「雄介……! ぁ……ぁあ! だ、ダメ……も、イくっ!」 「あ、ああ……うん……まぁ、俺もやし……。 望の方はもうイきたかったらイってもええで……」

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