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ー雪山ー126
その和也の声に反応した裕実だったが、体をビクつかせるだけで、まだ歩き続けていた。
「歩きながらでもいいから、俺の話を聞いてくれないか? もう、俺はこれ以上、裕実がいいって言うまで動くことはしないからさ」
そう和也は道の真ん中で裕実に告げると、再び口を開く。
「ゴメンっ!」
和也は開口一番、裕実に向かって謝り、頭を下げる。
「今回のことは俺が悪かった。俺が調子に乗り過ぎていたんだよな。だから、裕実のことを一切考えなかった俺が悪い。分かってる……今回のことは俺が悪いんだ、本当にごめんなさい。それに、今俺が一番好きなのは裕実なんだ。もちろん、雄介や望のことも好きだけど、望達とは違う感情が裕実にはあるんだ。今日一日、お前からメールが来なかっただけで、俺は寂しかったんだ……だから、一日の最後に悪いとは思ったけど、お前にメールをした。喧嘩してても最後に一言だけでも返事が欲しいと思ってたんだ。だって、恋人として当たり前のことだろ? 恋人として心配するのは当たり前じゃねぇか……分かってたけど、裕実からの返事はなかった。でも、それでも俺はずっと裕実のことが心配で寂しかったって気持ち、分かるか? だから、お前もそうだったから今さっき家に来てくれたんだよな?」
そう和也は淡々と自分の気持ちを裕実に伝えたくて話を続ける。
すると裕実の足の動きが止まったようだ。
だが裕実の頭の中では今の和也の言葉ではなく、どうやらさっきの望とのことが気になっていた。
「だけどっ! さっき、和也さんは望さんと一緒に寝てたじゃないですか? しかも、和也さん、望さんのこと抱こうとしてませんでしたか?」
「やっぱり、見てたんだよな?」
和也はそこで一旦深呼吸をすると、
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