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ー波乱ー117

「まぁ、ココは仕方がないですよね。 だって、僕達からしてみたら一番弱い部分なんですからね」 裕実の方はクスクスとしているのだが、その会話を聞いて一番我慢出来なさそうなのは和也なのであろう。 和也は部屋内で奇声みたいなのを上げ、 「お前等なぁー!」   そう言いながらお風呂場に通じる戸を開けると、 「あ、あれー?」 「じゃないですよっ! あれ程開けちゃダメって言ったじゃないですかー! それなのに和也開けましたね!」 「騙されたな……和也……」 そう言って望はクスクスとしていた。 「今までのは俺達の演技だ……」 「はぁー!?」 「さっき言ったでしょう? 覗くなって……だからですねー。 和也がどれだけ我慢出来るのか!? っていうのを検証してたんですよ」 裕実の方もクスクスすると、 「しかも、僕達は浴槽の中に入ったままですよね?」 「あ、ああ……そうだな」 「体を洗うのには浴槽の外に出なきゃならないんじゃないんでしょうか? だから、今まで僕達は演技って事なんですよ」 「和也……その勃ってるモノ……トイレに行って処理して来いよ」 「あ……」  そう和也にしては珍しく顔を赤くしながらお風呂場の戸を閉めるのだ。  和也はトイレに向かうと大きなため息を吐く。 見事に二人にハメられたとしか言いようがないだろう。 「くっそ! 今度、仕返ししてやるからなっ!」  と半分は冗談で叫んでいる和也のその声をお風呂場で聞いている二人はクスクスとしていたのだ。  二人は和也がトイレに入っている間に体を洗って、お風呂場を出る。  それと同時位に和也の方もトイレから出てきたようで部屋着を用意するとお風呂場へと向かうのだ。 「これで、多少は安心して寝れるのかな?」 「ですね……」 「しかし、裕実……いいアイデアだったぜ。 俺達だってもうそんなに若くねぇからな。 一日一回出しておけば気が済むだろうしな…」 「そうですよー。 和也の場合は結構、一回位で毎回満足してますからね。 なので、後は安心かと思われますから」 「俺達の方は和也がお風呂から上がって来る前に寝ちまおうぜ」 「ですね……」 そう言うと二人は和也のベッドの上へと上がり先に寝てしまう。  それから五分位過ぎた頃だろうか? 和也はお風呂から上がって来てソファへと横になる。 もしもの時に布団一式を買っておいて良かったという所であろうか。 和也の方も新しい布団に包まれて寝るのだ。

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