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ー波乱ー169
「さて、俺たちも……って……? なぁ、雄介、昨日の話、聞かなくてもいいのか?」
「ああ……また暇なときに話聞かせてやぁ。望がいるんやったら、今はそれはそれでええしな。それだけで俺の方はめっちゃ幸せやし」
「そっか……なら、俺たちの方はお邪魔様って感じだな」
「ま、そういうことやでー」
「なにもそんなはっきり言わなくてもいいだろうがー」
「言うに決まっておるやんか……」
「そうかよー。なら、裕実、行くぞ!」
「はい! 僕たちの方も今日は望さんたちに負けないようにラブラブなことしましょうねー?」
「おう! それがいいな! じゃあ、俺たちの方はホテル行きだな」
「はい!」
和也は望の方に振り向くと、
「じゃあ、今日は雄介に色々と世話してもらえよ? トイレとか飯とか」
「飯の方はさすがに自分でできるつーの! トイレは……」
そこで何でか言葉を詰まらせる望。そして、その言葉だけの時には視線を天井へと向けて何か考えているようだ。
「やっぱ、トイレの方はまだだよな? まぁ、雄介に連れて行ってもらうことだなー」
「おう! 俺が連れて行ってやんで!」
「なんで、そんなに嬉しそうなんだよー。それに、お前の方も怪我してんだろうが……」
「こんなん、かすり傷程度みたいなもんやって。せやけど、どういう意味で望のお父さんが俺のことをここに置いてくれたんかっていうのは分からへんけど、とりあえず診察くらいはしてくれたやろ? ってか、全然平気やねんけどな?」
和也はその雄介の言葉に反応する。
「そういやー、顔の方もちょっと腫れてるように思えるんだけどな」
「さっきな……ちょっと犯人とやり合ってたんや」
「ん? 犯人って、何だよ?」
「あー! そっか! 和也、その時ってここに居らんかったんやもんなー!」
「ああ、いなかったし、むしろ、俺は部屋で仮眠とってた頃だったしな。そして、なんでか分からないうちに裕実に起こされてたしな」
「あ、望を狙っていた犯人な……俺がさっき捕まえたっていうんかな?」
「マジかぁ!?」
「ホンマなんやって……犯人の方はやっぱ、みんなで思ってた通りに内部犯やったな……あー、整形外科医やったんだっけ?」
「マジかぁ!?」
和也の方もその雄介の言葉にびっくりしたのであろう。目を丸くしながら雄介の方に視線を向ける。
「……で、動機がさ……院長になりたかったから、俺のことを殺すことによって、院長の座を取れるようなことを言ってたかな?」
「はぁあ!? そんだけのことで望の命狙ってたのかよ!」
「そうらしいぜ……」
そこで四人はため息をつく。
「さて、マジで頭痛くなりそうだから、俺たちの方は行くぞ。」
和也は裕実の手を引くと、望の病室を出て行く。
「やっと、二人きりになれたんやな……ホンマ、望のお父さんってええ人やんか」
「ああ、まぁ……でも、親父だから……褒めたって仕方ねぇだろ? だから、言わないだけだ。今はそんな話より……」
望の方はそう甘えたように言うと、
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