「まぁ、雄介の場合には望と久しぶりに会ってるって感じだから仕方ねーのか？」 「ま、そういうこっちゃな。　ってか、和也ー、水中でヤるのってありやと思わへん？」 「確かにありだと思うわぁ。　一度でいいからしてみたいって思うしな」 　二人の方はそうノリノリで話をしているようなのだが裕実と望の方は冷たい視線を二人に送っていた。 「流石にそこでヤった事ないから、どんな感じなんだろうな？　っていう興味位はあるんだけどな」 「せやろ？」 　雄介の方は和也の言葉に同意し和也の方へと指差す。 「確かに望の家の中にある地下室もおいしいところでもあるんだけどさ……水中っていうのもいいのかもしれねーよな？」 「ふざけんなよっ！　ぜってー水の中じゃやんねーからな」 「そうですよ！　望さんの言う通りですから、ベッドの上ならともかく水中では絶対に嫌ですからね！」 　和也の方はその裕実の言葉を軽く拾うと、 「ならさ、ベッドの上ならいいって事だよな？」 「べ、別に……ぼ、僕の方はそういうつもりで言った訳じゃありませんからね！　和也はどうしてそういう言葉ばかり拾うんですかー！？」 　裕実の方はあまりにも恥ずかしかったのか和也の背中をバシバシと叩いている。 「痛いって！　何ももう恥ずかしがる事はねーだろうが……望と雄介は俺達の関係を知ってる仲なんだからさぁ」 「でも、嫌なんですってばー！」 　未だに裕実は和也の背中を叩き続けるのだが、雄介の方はそれを見ていて可哀想だと思ったのか、 「なぁ、さっきどうしたん？」 「あー、それですか？」 　雄介のその質問に裕実の方は和也の事を叩くのを止めると、 「雄介さんと望さんが行ってしまった後、僕も和也に向かってその女性達の事を和也に怒ったんですよ。　それで、僕も怒って和也から逃げてたんです。　それで、和也の方も僕の事を追い掛けて来るもんですから、更に僕の方も逃げるような感じになってしまいまして、泳げないのにも関わらず海の中へと入ってしまったんです。　だけど、段々と深くなってきてそれがとうとう足が着かない所まで来てしまい、その上足がつってしまってそのまま意識が無くなってしまったとって感じだったんでしょうか？」 「そうやったんかー。　やっぱり、望が言っていた事まんまの事が起きてたって事やったんやな」 　雄介はそう言うと今度は和也の方へと向き、 「俺等って、なんだこうだ言ったって幸せもんなんやなぁ」 「そうだなぁ」 　そうニヤける二人なのだが望の方は急に立ち上がると、そのな話をしている二人に向かって一喝するのだ。 　その望の一喝で目が点になる二人。