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ー海上ー134
望はその雄介の言葉に首だけを振る。
「ま、望やから仕方ないな……ほな、俺のやり方に口出さんでくれな」
今日は望の言葉のせいで行為が中断されていたのだが、もうこれ以上は望の声で中断しないように望のモノを無我夢中で舐め始める。
そう雄介が望のモノを舐め続けていると今日の望というのは本当に我慢出来てないのであろう。 部屋内には望の声だけが響き続けるのだ。
「やぁ……ゆ、雄介……っ! もう! もう! イきたいって!」
「……へ?」
と雄介はその望の言葉に裏声を上げる。 だが今の望の言葉が耳に入ってきてなかっただけで、
「もっ回言うて……? ほんまに今の望の言葉聞こえへんかったんやって……」
その雄介の言葉に一瞬望は雄介の事を睨んだのだが今は本当に望からしてみたらそんな事ではないようだ。 快感に逆らう事が出来ないという所であろうか。 だが本当に望からしてみたら今までそんなになった事はない。
今までは我慢出来た事だったのだが今日に限っては何故か我慢出来ないでいる望。 多分、今までは雄介には悪いのだが雄介には本気ではなかったという事なのであろう。 いや雄介の事は好きなのではあったのだが、こう何か一歩足りなかったのだが昨日の事で本気で雄介の事を好きになったからこそ今日はこういう行為に関して気持ち良くなっているのかもしれない。
確かに昨日の事で本気の本気で望は雄介の事が好きになった。 だが未だ望の中で邪魔をしているのは羞恥心だろう。 流石にそういう事に関して努力までは出来るのだが素直になるとはちょっと違うのかもしれない。
「な、雄介……本当に……イかせてくれねぇか? が、我慢……ぁ……出来ねぇからさ……」
雄介はその望の言葉にクスリとすると、
「ええよ……望からの頼みみたいなもんやしな……」
雄介はそう言うと望のモノを再び口に含み舐めたり吸い上げたりを繰り返していると本当に今日の望は限界だったのであろう。
「も、もうっ! ぁ、ぁああ! やぁあああん! イくっ! イくっってば!」
望がそう言った直後だろうか。 望は思いっきり雄介の口の中へと白く熱い液体を放つのだった。
その後直ぐに望の体からは力が抜けその場で荒い呼吸を繰り返し体を完全にベッドへと預ける。
雄介の方は望の熱い液体を飲み込むと満足気に望に向かって微笑む。
だが望の方はその雄介の笑顔に、
「はぁ……はぁ……お前ってズル過ぎ……」
「……へ? 何で?」
そう雄介がその望の言葉に答えると、うつ伏せになって望の方は真っ赤になってしまった顔を枕へと伏せてしまう。
「だから、その……笑顔だよ……」
「笑顔……? 笑顔って普通にするもんと違う?」
その望の答えに雄介の方が納得してないようなのだが、そんな事は関係ないとばかりに望の背中へと覆い被さり急に耳を舐め始める。
「ちょ……はぁ……そこも……弱……っ!」
「ん? 『も』って?」
「そこまで言っても分からないのかよ……」
「分からへんわぁ……俺、超能力者じゃあらへんしなぁ。 めっちゃ普通の人間やし、人の心の中は読めへんしな」
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