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ー崩落ー8

 歩夢はそこまで言うと今度は裕実のズボンの上から裕実の後ろの蕾部分を撫で始める。  そんな事をされたら裕実の方は今にも声を上げそうになっているようだ。 「君の彼氏は上手い方?」  その歩夢の言葉に裕実は頭を頷かせてしまう。 「僕とどっちが上手いだろうね? 勝負するのも面白そうなんだけど……」 「そ、それって、どういう意味ですか!?」 「そだね……3Pって事になるのかな? どう? 3Pで勝負するっていうのは?」 「それは絶対に嫌ですから! それに僕が和也以外の人間に体を預けるって事はしませんからねっ!」  そう裕実は歩夢の方に視線を向ける。 「き、君は……どういう意味で人の事を抱こうとしているのですか!? さっき話聞いてましたけど、君は望さんの事を狙っているんですよね? 望さんの事は本気じゃないって事なんですか?」 「あー、そこ? 君とはセフレかな? それで、兄さんの方は本気って事。 話は変わるのだけど、あのさ……君って言うしかなかったのだけどさ……名前は? 何で僕の後を付いて来たの? それと、僕と兄さんの会話を聞いてたんでしょう? それを聞いてたって事は君達も同じ事をしたって事でしょう? なら、僕の事言えなくない?」  そう口にする歩夢。 それに答えようと思考を巡らせる裕実なのだが全くもって答えが出てくる気配がなかったようだ。  そんな裕実に不敵な笑みを浮かべている歩夢。  と、その時、望が診察室から出てくる。 「……って、お前はそこで何をやってるんだ?」  そう怒ったように言う望。 望からの視点では裕実の姿が見えなかったようなのだが、裕実は望が来た事に気付くと直ぐに歩夢から離れ裕実が歩夢の影で見えてなかったようだ。  望はゆっくりとした足取りで歩夢へと近付くと裕実の姿が視界に入り、 「……って、お前も!?」  そう望が言った瞬間、裕実は歩夢の手によって腕を掴まれてしまっていた。 「和也じゃなくて裕実がここにいて覗き込むなんてな?」 「ち、違いますよっ!」  そう望の言葉に強く否定する裕実。 「ま、まぁ……分かってるって、そう怖い顔すんなよな。 で、どうしたんだ?」 「話すると長くなってしまいますがいいんですか?」

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