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ー崩落ー26

「ああ、まぁな。雄介が望の看病をするって決まったしな。だから、少しでも雄介の助けになったらいいかな? って思ってよ。流石に雄介の分、風呂に入っておくって事は出来なかったけどよ」  真面目に言ったかと思えば、逆みたいな事を言う和也。  そう告げると、裕実と和也は地下室の方に向かうのだった。  雄介は気遣ってくれた和也に微笑むと、その気遣いが無駄にならないように、すぐにお風呂場へと急ぐ。  普段の雄介は浴槽にお湯を溜めて、少しゆっくり目に入るのだが、今日はそんなにゆっくりと入っている場合ではない。だから今日は、シャワーで早々に体を洗い流し、お風呂場を後にした。  望がいる部屋へ入ると、彼を起こさないようにゆっくりとベッドに入り込んだつもりだったが、雄介がベッドに入った直後だっただろうか。急に背中に温かさを感じた。 「望……?」 「意外に早かったんだな」 「ああ、それなぁ。和也が食器を洗っておいてくれたみたいで、俺はあとは風呂に入ってくるだけやったからな」 「それにしたって早かったんじゃねぇのか? いつもだったら長湯して三十分は出てこないだろ?」 「ん? まぁ、そうやねんけど、そこは望のおかげって言うたらええんかな?」  雄介は横向きの状態から望の方へ体を向け、彼の鼻にキスをすると、 「最近、望と入る時にシャワーで済ませる事も多くなってきたやろ? せやから、今日は早くお風呂から上がりたくてシャワーで済ませてん」 「そっか、それだったら早いもんな」 「ああ、まぁな。それよか、望は早よ寝んとアカンやろ? 早よ寝んと病気が長引くかもしれへんで」  雄介はまるで子供を叱るように、優しく言った。 「分かってるんだけどさ。体が熱すぎて寝れないっていうのかな?」 「薬、効いてへんの?」  雄介は望が心配になったのか、体を起こして望に触れた。 「確かに熱いわぁ。やっぱ、冷えピタとか? 氷嚢とか用意してきた方がええんやろか? 流石に薬だけで熱を下げるって訳にはいかへんようやしな」 「別に……俺は雄介が側に居てくれるだけでも嬉しいんだけどなぁ」

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