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ー崩落ー46
「やっと見つけたな」
「でも、今は食事の時間ですよね?」
「望にだけ顔出しておけばいいだろ?」
和也は病室の中に入ると、望がどこにいるのかを探し始める。
だが、この病室を覗いたが、どこにも望がいる気配がない。
「おかしいなぁ? 望の奴いないぞ?」
「え? 本当ですか!?」
和也がそう言うと、裕実も一緒になって探し始める。すると、いきなり大きな声を上げる裕実。
「あ! 和也、居ましたよー! って、和也、右側の一番廊下側、見ました?」
裕実のその声に、和也はそこに視線を向けると、確かに望の姿があった。
食事の時間だというのに、望の方はまだ寝ているようだ。
「そっか……ここにはカーテンが引いてあったから気付かなかったんだな」
そう、望の所にだけこの病室はカーテンが閉めてあった。二人はその中へと入ると、望が寝ている寝顔を覗き込む。
「大丈夫みたいだな……薬が効いてんのかな? ぐっすり寝てるみたいだしよ」
「みたいですね……後は回復を待つだけですし、今は寝かせておきましょうか?」
「……だな」
二人は笑顔を望に向けると、そっと病室を出て行く。そして自分たちの部屋へと向かい、今度は仕事の準備を始めるのだ。
「今日は望がいないのかー?」
和也は一人部屋で独り言を漏らす。
「久しぶりだよな? 望がいないなんてさ」
前に望が腕を怪我して以降かもしれない。今までほとんど望と仕事をしてきた和也からすれば、誰と組むなんて分からないのだから、憂鬱そうな声を上げる。
そして、部屋内も望がいないだけで静かに感じる。
いつもなら仕事前には望とふざけたようなことをしている和也。でも今日は望がいないため、それもない。
和也は自分に気合いを入れるために両頬を軽く叩くと、その直後だっただろうか? 和也の携帯が鳴り始める。
「やっべー、マナーモードにするの忘れてたぜ」
望がいないからだろうか? 和也の方もどこか抜けてしまっているのかもしれない。
だが、この時間に誰からメールなのか。和也にはそんな知り合いはいないはずだと思っている。いるとしたら裕実や雄介、または望しかいない。それと親という可能性もある。
和也の方は携帯を開くと、
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