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ー過去ー128

 雄介はテーブルの上に料理を置き終えると、 「確かにそうやんなぁ。和也がまだ裕実と恋人だっていうことを言ってなかったんやったら、本宮君が浮気したってことになるんやしなぁ」 「そうだろ? 和也はまだ本宮君に裕実のことを言ってないんだからな。まぁ、新城が本宮君に和也と裕実のことを言ってなかったら? の話になるんだとは思うんだけどさ……。それに、ここまで来たら逆に新城と本宮さんの口裏合わせではないように思えるしさ。和也はそんな話を二度も聞いてるって言ってるしな。俺たちが悩んでいる間に新城と本宮さんは急接近していたってことになるんだな。別に和也が二人の間に入らなくても大丈夫だったってことになるのかもな」 「ほんなら、良かったやんか」 「まぁな」 「これで、和也と本宮君のことはスッキリしたって訳やんな」 「そういうことだ」 「ほな、今度は俺たちがもっともっと幸せにならなぁ、アカンよな?」  そう言うと雄介は望の方に向かい笑顔を見せる。  だが、自分のことになると慣れていない望は、その雄介の言葉に急に顔を赤くし、 「あ、ああ……まぁ、そうだな」 「……って、明後日は望の誕生日ねんやろ? そん時にはもっと幸せを感じられるようになろうなぁ? その日は忘れられない位の日にしたるし待っておってな。望にお許しもらったし、地下室でうんと望のこと愛したるしな」  望にとって恥ずかしい言葉をペラペラと言う雄介に、さらに望が顔を赤くしたのは言うまでもない。 「プレゼントはもう昼間のうちに買ってきておいたし、後は誕生日を待つだけやんな」 「なんかさ……俺、今までこうして誕生日を祝ってもらったことがねぇから、照れくさい感じがするんだよな」 「ほなら、余計に忘れられない誕生日にせなぁアカンよな? まぁ、俺が帰って来れるのは朝の十時位になってまうけど……そっからはもう丸一日望と居れる訳やし、それまでは我慢や我慢」

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