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ー平和ー20
久しぶりに会話ができた二人は、以前のような雰囲気を取り戻していた。
雄介は少し気まずそうな表情を浮かべ、望から視線を外すと、
「な、久しぶりに一緒にお風呂入らへんか? その……望が嫌やったら無理には言わへんけど……」
「あ、え? あ、ああ、そうだな……別に構わねぇけど……」
まさか雄介の口からそんな提案が出るとは思っていなかった望は、久しぶりのお誘いに少し戸惑いながらも承諾の返事をした。
「ほなら、俺、先に行っとるわ……」
雄介も、望が承諾してくれるとは思っていなかったようで、少し戸惑った様子で言葉を続ける。
「あ、うん……分かった……」
雄介は急いでお風呂場へと向かい、望は少し間を置いてから後を追った。
望が脱衣所に入ると、雄介はすでにお風呂場で体を洗い始めていた。お風呂場特有の半透明なドア越しに、雄介の影が動いているのが見える。
望は服を脱ぎ、ドアノブに手をかけたものの、久しぶりに恋人と一緒にお風呂に入ることへの緊張からか、なかなかドアノブを回すことができずにいた。
雄介は、ドアの向こうに望がいることに気づいていたものの、無理強いをする性格ではないため、声を掛けることなく、望が自分で入ってくるのをじっと待っていた。
やっと意を決したのか、望はドアノブを回し、
「ゴメン、遅くなっちまって……」
と何事もなかったかのようにお風呂場へ入った。
雄介も特に気にした様子もなく、
「そっか? 遅いとは感じへんかったけどな。ま、まぁ、それより体洗って……その間、俺は溜めておいたお湯に浸かってるしな」
「そっか……雄介は浸かるのが好きだったよな」
「まぁな。それにたまにはゆっくり浸かろうかなぁって思うたんや……」
雄介はそう言いながら、湯船にゆっくりと浸かった。
「ってことは今まで、浸かってなかったのか?」
「ああ、まぁな。あまりにも忙しすぎて、シャワー浴びてすぐに出ておったし」
「なら、俺も今日はゆっくり浸かろうかな?」
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