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ー平和ー46

「ま、まぁ、互いにいいって言ってんだから、それは後でお前たちで決めろよ。たださ、逆に兄弟ってのもいいんじゃね? むしろ切っても切れない関係だしさ。お互いの性格も分かってるし、一緒に住んでるならいつでも会えるわけだしな」 「確かに、僕たちは今も一緒に住んでるよ。まぁ、僕は少し日本を離れていたけどね。お互いのこともよく分かってる。でも、歩夢と僕が……っていうのは、なんかピンと来ないというかさ」 「まぁ、兄弟なんだから、まだピンと来ないだけなんじゃね?」 「それに、歩夢が僕にベッタリするっていうのも想像できないし」 「確かに! 僕が朔望兄さんにベッタリとか甘えたりするなんて、全然イメージ湧かないよね。兄弟って、なんか変な感じかな」 「でもさ、歩夢も望を狙ってたんだし、朔望とも兄弟なんだから同じようなもんだろ」 「んー、でもなんか違うんだよね。望兄さんとは離れてた分、一緒にいたいって思うけど、朔望兄さんとはずっと一緒だったから、なんか特別感が薄いっていうのかな」 「僕だってそうだよ。まぁ、思春期に歩夢に相談されていろいろ教えたのは僕だけどね。その知識を利用して歩夢が遊び始めたのは別の話だけどさ」 「それだよ! 朔望兄さんが悪いんじゃん! 僕をそっちの世界に連れて行ったのは兄さんなんだから!」 「別にそんなつもりはなかったよ。ただ男として抜く方法を教えただけだし」 「でも、それが原因で僕が攻めになったんだからね!」 「まぁ、それは認めるけど……でも、兄の立場上、攻めは譲れないよ!」  またしても話が平行線に戻ってしまう。望たちは再び溜め息を吐き、 「マジでさ、それはどっちでもいいんだけどよ。朔望たちは互いに好きなのか? それに、ちゃんと思いやりがあるのか? もし何かあったときに守りたいって気持ちはあるのか? まずはそこからだろ? 確かに俺たちは『付き合ってみたらどうだ』とは言ったけどさ……」  和也の真剣な問いに、朔望と歩夢は視線を合わせる。 「どうだろう……それはまだ分からない。兄弟だから、元々そういう気持ちがないっていうのもあるのかも。でも、確かに兄弟って切っても切れない関係だし、なんか特別なものは感じるけど……」

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