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ー平和ー112
雄介はしばらくしてから望の唇から離すと、
「もう……今日はこれだけでヤバいんと違う?」
望は雄介にそう聞かれても、答える性格ではない。
顔を赤くしながら既に雄介から顔を背けてしまっている。 だが顔が赤いのはもしかしたら、お酒のせいなのかもしれないのだが。
「まぁ、望らしい行動だわなぁ」
雄介は微笑むと、望が着ているパジャマを捲り、まずは望の体を確かめる為に両手で体の至る所を撫でる。
それだけでも今の望にとって気持ちがいいのか、体をピクリとさせていた。
「相変わらず、望は白くて綺麗な肌しとるよな……めっちゃ触り心地がええわぁ」
だが雄介は望の体を触るだけで、なかなか望が触れて欲しいところには触れずにいた為か、段々とじれったさが増してきたのか物足りなくなってきたのか、望は雄介のことを見上げると、
「雄介……もっと……違うとこに……」
普段の望からは想像出来ない言葉に雄介は目を丸くしたのだが、きっと今の望はお酒の力を借りて性格が変わってしまっているのであろう。 とそんな所に気付きながらも、
「ほなら、どこに触れて欲しいん?」
そう今の望を楽しむように意地悪な言葉を口にする。
「そうだな?」
やはり普段の望とは違い挑発的な言葉を使う望。
普段の望なら雄介にそんなことを聞かれたら雄介から視線を外し無言なのかもしれないのだが、今日の望というのは雄介の肩に両手を回し雄介の唇に自分の唇を重ねると、
「お前が触れてみたいとこに触れてみろよ……で、俺が一番気持ちがいいとこを当ててみるってのはどうだ?」
確かにいつもの望とは違うが、遠回しに聞いてくる感じというのはいつもと変わらないのかもしれない。
「そう聞いてくるっちゅうことは、今日は俺にどないなことされてもええって事か?」
「いいんじゃねぇの? お前のことだから、普段、俺を抱く時、自分のことを抑えているんだろうし、今日はお前がやりたいように俺のことを気持ち良くさせてくれよ」
雄介は一つ息を吐くと、望のその言葉に気合いが入ったのか、
「ほなら、今日は望の言う通りにさせてもらうわぁ、ほんで、望が今までで一番良かったって思う程……今日は気持ち良くさせてやるからな」
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