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ー希望ー43

「ちょ、どないしてん?」 「お前こそ、庭に大の字になって何してたんだよ」  雄介は望の横に腰を下ろすと、 「自然に癒されておったんや……。久しぶりにゆっくりとした時を過ごしておるからな」  そう雄介は望に笑顔を見せると、 「望やって、寝ておらんくて大丈夫なんか?」 「なんだろうなぁ? 何か逆にゆっくり寝れねぇんだよな……昼間に寝るのって、逆に落ち着かねぇもんなんだよ」  その望の言葉に雄介は首を捻らせる。 「原因が分からねぇから、俺だって寝れなくて困ってるくらいだからな」 「まぁ、大人やしなぁ、昼寝っていうのはあんまり出来ないのかもしれへんし、昼間寝ることに慣れてないから寝れへんのかもしれへんな。まぁ、熱風邪でも寝た方がええねんけど……大丈夫そうなら、飯食うか?」 「そんなにお腹は空いてないんだが、まぁ、作ってくれるんなら食うかなぁ?」 「まぁ、食欲がなくても入ると思うし。今日の昼飯はうどんやしな」  雄介は立ち上がると、ご飯を作りに向かう。  望は雄介がキッチンに立ったところを目で追うと、すぐに窓の方に視線を移す。  雄介がさっきまでゆっくりしていたようだが、確かに今日はそんな日だ。 「あ、望……まぁ、望に聞いても分からんとは思うけど、望ってヘリコプターに詳しかったりするか?」 「んー、まぁ、詳しくはねぇけど……ドクターヘリくらいは分かるけどな」 「ドクターヘリ?」 「ドクターヘリはウチの病院にもあるぜ……あ、雄介は見たことがなかったか。前に屋上にヘリポートがあったのは覚えてるか?」 「あー、震災の時に降り立った場所やな」 「そこにドクターヘリがあるんだよ。ドクターヘリは機体の色は白色でラインが赤のヘリ」 「へぇー、そうやったんか! これで謎が解けたわぁ。さっき俺が見たヘリはドクターヘリやったんやな。赤色やったら消防庁のヘリやけど、まぁ、それはさすがに知っておったけどな。白色メインで赤のラインのヘリって初めて見たし、気持ち的にこう気になって見てたんやけどな……」 「そうだったのか。まぁ、ウチにはドクターヘリがあるから、そのうち乗ることになるだろうけど?」

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