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ー希望ー48
雄介は先にお風呂に入り、お風呂場に置いてある入浴剤を入れる。
こういう時にある入浴剤は普通の入浴剤とは違い泡が出る入浴剤とかがあるのだ。
雄介は泡入りの入浴剤を選択すると、浴槽に入れ更に浴槽から泡が出てくるボタンを押すと同時に、さっき入れた入浴剤の泡が浴槽内に立ち込めてくる。
「こういうとこは泡の入浴剤は楽やんなぁ。 混ぜへんでもこのボタンを押せば、こないにいっぱいの泡になるしな」
そう雄介はお風呂場に入って来た望に声を掛け、
「そうなのか……。 あんまこういうとこに来なれてないから、そういうことは知らねぇけど……」
望はシャワーからお湯を出すと、まずは体を濡らし洗い始める。
「たまにはこういう風にゆっくり入るのもええわぁ。 今日、帰りに入浴剤買って行かへん? 昔は入浴剤を入れて浸かっておったけど、望と入るようになってからは、入浴剤買わないようになったんだけどな……ほら、望は浸からへんって言うとったから、入浴剤は要らへんかなぁ? って思うとったから」
「別に俺は構わねぇよ」
「ほんなら買ってこー!」
望は洗い終えると、雄介の正面に座る。
泡風呂になって、いつもの普通の浴槽とは違い二人の体は見えない。
「なんかいいよな」
そう意味深に望は言うのだが、どうやら雄介には伝わってないようだ。
「ま、たまにはええねんやろ?」
「まぁな」
「しかも、体もツルツルになったような気もするしー。 ま、体が見えないのは残念やけどな」
「残念なのか? 俺的にはいいけどな……意識しないで済むしさ」
「望の場合はええんやろうけどなぁ。 まぁ、勃ってるのが分からへんのはもええねんけどな」
「って、もしかして、お前、もう、勃っちゃったりしちゃってるのか?」
「まさかぁ、まだまだ、流石に勃ってへんでー。 まぁ、そろそろ怪しいねんけどな」
「怪しいってな……」
「そういう望はどうなん? ってか、勃ってくれへんと逆に寂しいねんけどな」
望は一息吐くと、
「まだ、そういう話はいいだろうがー、それに……お前が……」
と望は何か言おうとしたのだが、恥ずかしくなったのか途中で言葉を遮ってしまう。
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