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ー信頼ー24

「なんか、不思議な感じがするよな? 四人で暮らすって……。確かに、気を遣わなくていい仲間同士だから楽しく暮らせてるのはいいことだけど、なんていうのかな、前より平和って感じがするよな」 「確かに、ここでの暮らしやと平和な感じがするわ。ほら、誘拐とか銀行強盗とか事故とか、そういうのがあんまり無い感じやしな」 「あー! 確かに、そういうことなのかもしれねぇな。そっか! そっか! そういうのがないから、こんなに平和に感じるんだな! それに、島の住人ってみんな顔見知りみたいだし、事故や事件なんて起こりそうにないもんな」 「やっぱ、平和が一番ってことやな……」  朝の食卓では、いつも雄介と和也の会話が中心になる。  望や裕実は、この二人がいれば永遠に話が続くと思っているのか、基本的には聞き手に回ることが多い。たまに話を振られることはあるが、それでも会話の主導権は雄介と和也が握っている。 「さて、今日も海に行きますか!」 「そやな。ある意味、息抜きやし、子供たちの監視役みたいなもんやな。あの崖はそんなに危なくないんかもしれへんけど、万が一の時に俺たちが居れば安心やしな」 「まぁ、そういうことだよな!」  和也は朝ご飯を食べ終えると、食器を流し台へ運び、二階に着替えに行くかと思いきや、リビングを出て右側の診療所の方へ向かった。  その行動に、首を傾げたのは望だった。 「和也の奴……朝から診療所に向かったみたいだけど、何しに行ったんだろうな?」 「多分、診療所の準備をしに行ったんじゃないでしょうか?」  裕実がそう答えると、食事を終えたらしく、自分の食器を片付けて和也の後を追うように診療所の方へ向かっていった。  望も食事を終えると、食器を洗い始める。その間に、診療所に向かっていたはずの和也がリビングへ戻ってきて、洗濯物を干し始めていた。 「和也って、普段はふざけてそうやけど、中身は真面目な人間なんやな」  そんな和也の姿を見て、雄介が微笑む。 「あ、ああ……確かにそうみたいだな」  四人で暮らし始めてから、また新たな発見があったように思えた。  望と雄介が一緒に皿を洗っていると、裕実がリビングへ戻ってくる。 「診療所の準備は終わりましたよ」 「あ、ああ、ありがとうな」

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