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ー信頼ー33
「望さん、どうします?」
「二人が入って来ていいって言ってる訳だし、たまには二人で入って来るか?」
「分かりました! 望さんがそう言うんでしたら、今日は望さんとお風呂に入ることにしますね」
「ああ、そうしようか」
ひょんなことから二人でお風呂に入ることになった裕実と望。確かに前に一度だけ一緒に入ったことはあったが、それ以来きっと入っていなかったのかもしれない。
「よしっ!」
そう言って望は立ち上がり、食器を雄介へと預ける。
「じゃあ、俺達は風呂に入ってくるな」
「ああ、とりあえず皿を洗ったら、テレビでも見て待ってるし」
望は雄介の言葉に頷き、裕実も雄介に食器を預け、望と一緒にお風呂場へ向かう。
雄介は食器を洗い終えると、和也が座っているソファへと向かう。
「あの二人、俺達と入らんかったら、どうなんやろね?和也の言う通り、部屋に行ったら甘えてくれるんやろか?」
「ん?それかー?昨日から試してみてんだけどな。俺さ、今日からは海から帰ってきたら、まず、わざと雄介と一緒に風呂に入ってるんだよ。裕実が嫉妬してくれるんじゃないかって予想してな。昨日は、ほら、やっぱりただ海に遊びに行っちゃったーって思われてたから、甘えては来なかったけど、今日の場合には俺達が海に行く理由が分かってるから、後で部屋で甘えてくれるかなぁ?って思ってるんだけどよ」
「まぁ、裕実の場合にはそれで成功するんやろうけど、望の場合にはどうなんやろな?」
「その点については分からねぇけど、ま、多少は効果あるんじゃねぇのか?」
「どうやろなぁ? せやけど、もしその和也の計画を裕実が悟ってたらどうする!?」
「ま、確かに裕実の場合には勘がいいからな。まぁ、失敗する可能性もあるけど、成功する可能性もあるって訳だ。まぁ、今の俺達の状況を考えると、成功しない方が高いかもな。ホント、四人で生活できるのは嬉しいんだけど……なんか、前よりも恋人と離れてしまったような気がするな」
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