1993 / 2048
ー信頼ー47
「まぁ、そうなんだろうな。って、話は変わるけどさ、今日は望がいないんだろ? 診療所にはまだ患者さんが来ないかもしれんけど、今日は蒼空たちがここに来るんだし、望もいないしで、ちびっ子消防団の話をここでした方がいいんじゃないかな? それと、診療所の方は休診にして、緊急の時だけ対応する方がいいと思うんだよね。それから、子どもたちと話せる場所が欲しいって言ってたよね?そこも決めた方がいいんじゃない?」
「まぁ、そやな。じゃあ、診療所は一応開けておいて、待合室に子供用の遊びスペースあったよな?そこで話をするのはどうかな? 誰か来た時には対応できるし」
「うん、それでいいんじゃないか。雄介がそう言うんだったら、それにしよう」
和也は食事を終えるとすぐに動き出し、診療所の掃除を始める。診療所の掃除は和也と裕実が担当しており、二人は積極的にやっているのが常だった。普段の和也は遊び好きな印象があるが、仕事に関しては真面目で、掃除も進んで行うタイプだ。裕実も見た目通り真面目で、二人がいれば診療所も家も清潔に保たれるだろう。まだ新しい診療所だとはいえ、これから何年経ってもこの二人のおかげでピカピカの状態が維持されるだろう。
「よし! 掃除終わり!」
「僕も終わりましたよー」
「じゃあ、準備も終わったし、テーブルを置けばいいんだな?」
「うん、そこは雄介に任せるよ。ちびっ子消防団は雄介がメインでやるんだろ?」
「確かに俺がメインだけど、俺の役割は保護者みたいなもんかな。主役は子供たちだし。テーブルは、何か書くことがあればその時に出せばいいんじゃない?」
「うん、それなら大丈夫だな。じゃあ、診療所の方開けてくるよ」
「そうだな。早ければもう、子供たちも来てる頃だし」
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