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ー信頼ー118
「あ、望……おはよう……」
「ん……あ、おはよう」
「って、朝から何キョロキョロしてんだ?」
「あ、え? あーと……雄介……は?」
そう小さな声で言う望。
「あ、雄介かぁ……」
その望の言葉で和也は気づいたのであろう。和也もそう小さな声で漏らす。
「あー! 雄介なら大丈夫だって! 絶対に帰って来るからよ!」
和也は望を慰めるかのように、望の肩に手を置く。
「……って、その根拠は? 昨日から雄介は帰って来てないんだぞ! 何時間もあの嵐の中で海の中にいて、普通、助かるわけがねぇだろ……。 慰めなんかいらねぇよ……もう、雄介が帰って来ないのは分かってるからさ」
「じゃあ、聞くよ。 雄介が帰って来ない根拠っていうのは? 答えられないだろうな……。 今の望っていうのはさぁ、勢いで言っちまってるようなもんだし。 ってか、俺たちが雄介のことを生きて帰って来るって信じなくてどうするんだよー。 きっと、今頃、雄介は望のために生きて帰って来ようと必死なんだと思うぜ。 だから! 必ず雄介が帰って来るまで信じて待とうぜ!」
「そうですよ!」
裕実も起きて来ていたようで、今の話を聞いていたのだろう。望のことを励ますように、笑顔で言う。
望はそんな裕実に対しては、やはり心を開いているようで、裕実の言葉に笑みを浮かべる。
「何だか分からないんだけど……裕実の笑顔を見ると安心するのは何でなんだろうな。 まぁ、確かにそうだよな。 今は雄介のことを信じて待つしかないんだよな」
和也はその望の言葉に不服そうに感じながらも、望に笑顔が戻ってきたことに安心したようだ。
と、その時、この静かな島にヘリコプターの羽音が聞こえてくる。そしてすぐそこに着陸したようで、羽音がそれと同時に止まった。きっと、この島でヘリコプターが着陸できそうな場所というのは学校の校庭しかないのだから、ヘリコプターは校庭に着陸したのだろう。
「……ヘリコプター!?」
「どうしたんですかね? 今回の事故で幸いなことにドクターヘリを呼ぶような重傷者はいなかったと思うのですが……」
「そうだよな……ドクターヘリじゃ、無さそうだよな?」
和也たちが疑問に思っていると、体育館に続く扉が開き、カメラを持った人たちが体育館内へと入ってきた。
「あー、そういうことね……カメラマンがいるってことはマスコミってことね。 あれだけの事故があったんだから、そりゃあ来るわなぁ」
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