ぐっ、と秋成が腰を進めてくる。 「あ、ああああっ！」 　驚くほどに熱く大きく、硬く隆起した秋成の性器が志乃の中を貫いていく。 以前とは違い、入念に解された内壁はほとんど傷みを伝えなかった。 「んぁっ、あっ」 　それよりも、わずかに秋成が腰を動かすだけで、うねるような快楽が湧き上がってきて、まともに呼吸ができない。 　自分の体内に秋成が入っているのだと思うと、それだけで恍惚としてしまいそうだった。 その硬さも熱さえも、すべてが愛しい。 秋成の動きに合わせて志乃のものが揺れ、その先端から腹の上に零れたものが銀色の糸を引く。 　志乃は必死に秋成の広い肩にすがりつき、激しい快感に嬌声を上げ続けた。 　幾度目かに深々と奥まで差し抜かれたとき、志乃のものが弾け、腹の間を汚す。 それなのに、秋成の動きは止まらない。 「待っ……秋成、ああ……っ」 　いったばかりですぐに粘膜を抉られて、志乃はあまりの刺激におかしくなってしまいそうだった。 身悶えて懇願するが、体内のものは貪欲に蠢いている。 「気持ちいいですか？　志乃様」 　秋成が耳を甘噛みするようにして、熱い息と共に囁いてくる。ぞくぞくと志乃の背に、震えが走った。 「い……いっ、気持ち、い……っ」 　秋成のものは薄い粘膜をぎちぎちに押し広げ、特に痺れるほどの快感を伝えてくる一点を、容赦なく抉ってくる。 「俺もです……あなたの中は熱くて、とろけそうにいい」 　その言葉を喜ぶかのように、ひくひくと内部が蠢くのが志乃にもわかる。 と、秋成は根元まで志乃の中に推し入ってから、動きを止めた。 「あ……っ」 　じっとしていると、余計に体内の異物の存在がはっきりと感じられ、志乃ははぁはぁと息をつきながら、たまらなくなって眉根を寄せた。 　こんなふうに秋成だとはっはり意識して抱かれるのは初めてのことだった。 熱さと狂おしいまでの快楽に、神経が焼き切れてしまいそうだ。 　秋成は情欲に潤んだ瞳で、陶然としている志乃を見下ろしてくる。 「俺だけですね？　他の男をこうやって咥えたりしないと誓えますね？」 「しな、い……っ、秋成だけ、欲しいのは秋成だけだから……っ」 　答えると、ゆっくりと秋成がまた動き出す。 出し入れする際の粘液質ないやらしい音が聞こえて、志乃はいやいやと首を振る。 「どうしました。よすぎて辛いんですか」 「はっ、恥ずか、しい……」 　正直に言うと、秋成は意地悪そうに笑う。 「そうでしょうね。ここはこんなになっているし」 「っあ！」 　秋成はずっと尖ったままの乳首を、指先で転がすように弄った。 「こっちも何度もいかせているのに、まだ涎を垂らしたままですよ」 「……あぅ、やぁ……っ！」 　性器の先端を、軽く爪で擦られる。 「も、やめ……」 　こうやって焦らすように愛撫をされ続けたら、本当に気がおかしくなってしまう。 　けれど辛い、苦しいと思っているのに、もっともっとと身体は秋成を求める。 もっと深く長く繋がって、一つに溶けてしまいたい。 快楽からの解放を待ちわびて、熱に浮かされたように見上げる志乃を、秋成は慈しむような目で見た。 「……すみません。志乃様が可愛いから、つい苛めたくなる……恥ずかしがったりしなくていいですから」 　秋成は、ぐっと腕に力を入れて、志乃の腰を抱える。 「全部、見せてください、志乃様。俺で感じて乱れるあなたを、全部」 「っあああ！」 　再び秋成の動きが激しくなった。 深く浅く、志乃の柔らかな内壁を責め立ててくる。 　志乃の背が弓なりに反り返り、快感が全身を痺れさせるように駆け抜けていく。 「ああっ、ああっ」 　突き上げてくる秋成の熱に、志乃の唇は甘い悲鳴を押さえることができない。 　朦朧とする意識の中で、志乃はひとつの言葉を繰り返す。 　秋成が、好きだ。 　好き、大好き。 「好きなんです、あなたが」 　自分の心が音を持ったのかと思ったが、そうではなかった。 　秋成の、切ないような苦しそうなその声が聞こえたと同時に、志乃の頭の中は真っ白になり、体内の奥深くで秋成のものが弾けるのを感じた。