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クリスマス
「…わざわざ来てくれてありがとな」
「ああ、いいよ。俺が勝手に来ただけだし」
「そっか…」
「「…」」
沈黙…!!
もう嫌だ。
逃げたい逃げ出したい。
部屋に入ったときからぎくしゃくしてたけど
(主に俺が)
緊張してんの俺だけみたいだし!?
なんつーか優からは大人のよゆーを感じる…。
さっきだって、気付いたら抱きしめられてたし…。
あ、だめだ。
思い出したら顔が熱く…
ぱたぱたと顔を手で扇いでいると自分のまわりに影がおちる。
不思議に思いながら上を向くと優のドアップが
「…んっ」
「…お前、緊張しすぎ」
俺の唇にふにっと柔らかい感触が触れて、すぐに離れていく。
そっと離れて困ったように笑う優だけど俺はそれどころじゃない。
「な、ななななん…!?」
ずざざっと勢いよく優から離れる。
い、いまいま今、キスされた…!?
さっきの感触を確かめるように
唇に指を寄せると、
さらに顔が赤くなってしまって俯く。
「嫌だった?」
「い、嫌って言うか…
それどころじゃないっていうか…?」
疑問系になってしまったけどそこは許せ。
優がいきなりキスなんかするのが悪いんだ!
き、きすなんかぁ…
ううー…恥ずかしい…。
あとからじわじわと押し寄せてくる恥ずかしさに
もう俺の顔は真っ赤だ。
「…なんかごめん?」
…それ笑いながら言っても意味ないんだからな。
くすくすと面白そうに笑う優に俺は心の中で毒づく。
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