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第5話

サウナ室に戻って早速マッサージを再開した。 本当ならさっきの続きをしたかったけど、おっ勃てたモノで背中をズリュズリュマッサージしている時に、もし誰かが入ってきたら言い訳のしようがない。 入り口に少し背を向け大浦さんに寄り添って座り、まずは腕のマッサージからだ。 大浦さんのモノを擦り立てるイメージで強くそして緩く指を絡めて二の腕をマッサージしていく。 大浦さんのしっとりとした肌にふれればそれだけで欲望は膨らみ、なでる手のひらにビクビク と快感が走る。 そして手のひらと指をマッサージ。指を絡めキュッと圧迫。 マッサージだけど恋人つなぎ状態だ。 そのままチラッと大浦さんの目を見ると、優しい微笑みをくれる。 大浦さんにとってはこのくらいなんでもないことだろう。でも普段は大勢の部下の一人にすぎない僕からすると、この手を握ることは、一日一回どさくささまぎれにお尻を触るよりもはるかに難しいことだった。 心と体の距離が近くなければ決してできない恋人つなぎ。絡み合う指と指から甘酸っぱさがジワリと生まれ、僕の全に満ちていく。 塩味が加われば甘みがさらに引き立つ。 スイカのように、大浦さんの汗に濡れた首筋にかぶりつきたい。 そう思い始めたら、もうそこしか目に入らない。 「大浦さん、舐め比べさせてください」 耳元に唇を寄せ、熱い息を吹き込み言うと、大浦さんは無言でコクンと頷いてくれた。 その反応に自然と口角が上がってしまう。 ドキドキしながら汗に濡れた首筋に舌を這わせた。 柔らかく、きめ細かな肌。わかりづらいけれど微かに鼻腔をくすぐる香りは大浦さん本来の体臭だろうか。 塩味は微かで……けど…。 ああ、柔肌に舌が滑る感触が心地よくて舐めて…吸って…しゃぶって……んぁ…はぁ……止まらない。 そして大浦さんも僕を止めない。 「んん……」 鼻に抜ける愛らしい声。 「仕事の汗も、サウナの汗もどちらも美味しいです」 僕の言葉にまた大浦さんがコクンと頷いてくれる。 その反応に嬉しくなり、もっともっとと欲が増した。 どうしても我慢できずにこっそりと乳首に指を這わす。 ほんの少し先端にふれて様子を見るが、止められることがなかったので、指を立てクニクニと押しつぶしこねてみた。 ……はぁ…大浦さん……これも止めない。 こうなると、勢いも増す。 「ん…はぁ…大浦さん…はぁ…」 首から肩にかけ舌を這わして舐めしゃぶりながら、親指と中指で乳首をつまみ引いて、人差し指でチュクチュクと弾けば、すぐに先端がコリコリと勃起してきた。 「乳首……敏感なんですね」 大浦さんがビクンと大きく体を震わせる。 その弾みで指が離れてしまった。 「……ふぁっ。ぁあー…ちょっと寝てた…」 「えっ………」 サッと視線を走らせると、股間は緩く反応しているし、乳首も当然ビンビンのまま、 これは本当に眠りかけていたのか、それとも激しく反応してしまった事に対する照れ隠しなのか。 いや、眠りかけ船を漕いでいただけだとしても、舐めていいかと問うて大浦さんが頷いた事に変わりはない。……と、思っておこう。 僕は酔った勢いであろうと同意を得たいし、決して酔姦魔にはなりたくないからな。 「……その……大浦さん、ちょっとだけ胸揉んでもいいですか?」 「ふぁ……揉む?ぁあ………悪いな…うん、でもありがと。うん、うん、好きにして……」 かなり思い切ってお願いしてみたら、ボーッとした目でフニャッと笑って許可してくれた。 ああ……さすが大浦さんは度量が広い。 す…す……好きにしてって……。 「それでは遠慮なく……」 胸に手を這わせながら、再び首筋を舐める。 半分まぶたが落ちた大浦さんが、はぁ……と大きく息をついた。 この吐息が引き金になり、胸をまさぐる手に熱がこもる。 滑らかな感触に脳内がかき回された。そして手のひらに軽く引っかかる乳首の感触に心沸き立つ。 手のひらでそのしっとりとした膨らみをもてあそびながらこね、再びその濡れたしこりをつまむ。 「ふぁ…んっ……」 小さく引いて指で優しく素早く弾くと、大浦さんが再び可愛らしい息を吐いた。 大浦さんの反応一つ一つに激しく興奮する。 僕の内側が熱くたぎってサウナの熱すら涼しく感じられた。 小さく開いた口からチロリと覗く舌に吸い付きたい。 「ぁ……ん……」 喘ぎにも似た息を吐き、甘えるように身じろぎする大浦さんに魅せられて、再び僕の股間は激しく高ぶっていた。 片手で腰を抱いて首筋に顔を擦り付けると大浦さんと僕の熱が一つに絡み合って混じる。 このまま一つになってしまいたい。 「大浦さん……こんな風にふれられて…嫌じゃないですか?」 「……ん?……んぁ…もちょっと強くてもだいじょ……ぶ」 「え……あ、ち…ち……乳首…やっぱりお好きなんですね。わかりました!」 わかりましたなどと言いながら、僕はもう冷静な判断などできなくなっていた。 遠慮も配慮もなく、柔くつまんだ乳首をシュコシュコしごいてその張りのある感触にたぎり、欲望のままに大浦さんの体にふれていく。 けれど、大浦さんのモノにだけは決してふれない。 さっきの……トイレで言われた『持って』が魅惑的すぎたから……。 再び大浦さんの『持って』や『しゃぶって』などと言う言葉が欲しい。 ふれたいけど、ふれたくない……そんな思いで内腿をなでる。 「大浦さん、気持ちいいですか……?」 「ん…ぁ……ん……いいよ……」 眠そうな声だ。けど、かすれてかなり色っぽい。 「僕にもふれてくれませんか……?」 「ん……?」 のろのろと手を動かし、大浦さんの手がパタンと僕の膝に置かれる。 その先を期待したけど、そこから動く様子はない。 もどかしくて、だけど、眠気に逆らって僕にふれようとしくれたことが嬉しくて、小さな声で僕の本当の望みを口にしてみた。 「大浦さんと一つになりたいです。ダメ……ですか?」 「……ぁ…?後でな」 「っっっっ……あ…後で……いいんですか?」 「ん…あとで…にゃ………」 「あ、じゃ…その……どうしよう。ええっと、今はマッサージ頑張ります。後で、その……大浦さんが疲れすぎないように」 欲望のままに腰回りを愛撫していた手の動きをマッサージモードに切り替える。 ただでさえ連日のハードワークで疲れてしまっているだろうから、少しでも疲れをとって一戦交えてもプラスマイナスゼロくらいにしておきたい。

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