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第17話

意識を取り戻した時、おれは社内の休憩室にあるベッドに寝かされていて、すぐ傍に絢人がいた。 「兄上様、俺のせいで申し訳ございません」 「……どういう意味だ……?」 申し訳なさそうにしている絢人におれは尋ねる。 「俺たちが小さい頃に結んだ契約が原因なのです」 「はぁ……??」 「覚えていらっしゃいませんか?俺たち、小さい頃に絆結の儀を結んだ事を」 絢人の口からその言葉が出て、おれはドキッとした。 熱いままの身体が更に熱くなっていき、心臓の音が絢人に聞こえているんじゃないかと思うくらい高鳴り始める。 そこに、絢人が更に近づいてきて、 「……こうして、口付けをしました……」 と言って、音を立てておれにキスをした。 「あ……っ……」 雷にでも打たれたような衝撃。 「あの頃は何も分からずに致しただけでしたが、俺はずっと忘れられませんでした……」 抱き締められて交わしたキスは、さっきよりも深いものだった。 「ンんっ、ふ……うぅ……ッ……!!!」 気持ちいい。 あの時……絢人と初めてキスした時も、こんな感じだったような気がする。 キスだけなのに、このまま続けられたらイッちまいそうだ。 特に舌が触れ合うとカラダがびりびりして、頭が真っ白になる。 「あぁ、兄上様、その蕩けたお顔、すごく可愛いです」 唇が離れると、笑顔の絢人とおれが唾液の糸で繋がっているのが見えた。 「絢人……」 大きくてあたたかい手が頬に触れてくる。 あぁ、このあったかい感じ、前と……ガキの頃とおんなじだ。 「入社式は出なくても問題ない、と言われました。ですから今は……苦しそうな兄上様を楽にして差し上げたいです……」 その手が、骨ばった長い指がすすっとおれの身体をなぞって下の方に降りていき、股間のところで止まって布越しに撫でてきた。 「や……ッ、やめろッ、ここは会社……」 「今は式の最中なので誰にも邪魔されませんし、内鍵を掛けられる部屋でしたので既に鍵を掛けました。あぁでも、兄上様が大声を出されたら誰か来てしまうかもしれませんね……」 ベルトのバックルを外されて、膝の辺りまでスラックスを下ろされる。 「兄上様のお肌……白くてとても綺麗です……」 「あ、絢人、そんなとこに顔近づけるな……あぁッ!!」 太腿に顔を近づけた絢人は、そこをきつく吸って跡を残した。 「兄上様、静かにしないと誰か来てしまいますよ?」 と言って、絢人は人差し指を指に当てる仕草をした。 「お前……ッ、いい加減に……」 起き上がって逃げようとすると、物凄い力で押さえつけられてキスされる。 「ん"ん"ッ、、、……」 舌で唇を舐められて、おれは気持ち良さをもっと味わいたくて口を開き、絢人の舌を受け入れていた。 カラダがどうしようもないくらい絢人を求めて止められない。 「んッ、ん"ンンン……!!!」 絢人の手がおれの下着を脱がせて、おれのオトコの部分に触れ、掌で握りこまれると、おれはそれだけでイッてしまった。

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