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第27話

その後、4人で酒を少し飲んでから、おれは絢人とおれの部屋で一緒に寝る事になった。 「……ぎりぎりだな」 絢人がシャワーに入っている間に部屋になんとか2人分の布団を敷き、おれのスウェットを絢人に貸したが、おれが少し余裕のあるサイズも絢人にとっては少し小さかった。 「兄上様のいい香りがします」 「そういう事、口に出さなくていいから」 絢人を部屋で待たせてシャワーを浴び、いつもより少し手早く身体や髪を洗って戻ると、絢人は部屋にあったおれの高校の卒業アルバムを見ていた。 「兄上様がバレーボールをされていらっしゃる姿、とても素敵です。俺も父上様から兄上様がバレーボールをやっているという話を聞いて、大学までやっていました」 「へぇ、ポジションは?」 「最初はリベロだったんですが、背が伸びたので中学2年の後半からオポジットをやっていました」 「じゃあ丁度良い。おれ、町の社会人チームに入ってて基本土日のどっちか活動しててたまに試合したりもしてるけど仕事や家の都合とかで急に欠員が出る事があって。オポジットはひとりしかいないからお前も参加してくれたら助かる」 「わぁ、楽しそうですね!勿論参加します!!兄上様と一緒にプレーする日が楽しみです!!」 うるさいくらいに輝いている瞳は笑顔で細くなった。 「午前中、兄上様の脚を見た時に思ったんです。今でも何かスポーツをされていらしてるのかな、って」 午前中。 社内でとんでもない事をしてしまった、と、おれは恥ずかしい気持ちになった。 「兄上様は全体的には色白で華奢ですが、下半身は上半身よりほんの少し肉付きが良くて、俺の目には色っぽく見えました……」 俯いていると、絢人がすぐ傍まで来ておれの内股を撫でた後、履いているスウェットパンツを脱がそうとする。 「な……っ、やめろ、親父とお母ちゃんが下にいるの分かってるだろ?」 「兄上様の母上様の呼び方、お可愛いらしいですね。悪戯したくなってしまいます……」 止めようとすると布団に倒されて、音を立ててキスされた。 「この……ッ、お前、おれに欲情し過ぎだ」 「兄上様、静かにしないとおふたりに聞かれてしまいますよ?」 しーっ、です。 と、言いながら絢人は人差し指をおれの唇に当ててくる。

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