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第55話

「外で盛るの止めてくれる?見苦しいから」 「おとや……」 聞き慣れた声に向かっておれは言った。 「大丈夫?兼ちゃん」 「ンん……」 後輩がどうなったかなんてどうでも良かった。 ただこのカラダを支配している熱をどうにかしたくて、おれは音椰の身体に縋り着いてしまう。 「……このままここにいたらダメだね、家まで送るよ」 「や……まって、待ってくれ、おれ……ッ、イキたい、イキたくてどうしようもねぇ……んンッ、、、」 「兼ちゃん……」 音椰は溜息をつくと、分かったよと言っておれを抱き上げ、そのまま自分の車に乗せて走り出した。 途中で何処かに寄った後、音椰はおれを見た事のない広いベッドのある部屋に運び込んだ。 「発情期が来ちゃったんだね」 着ていたものを全部脱がされると、音椰が完勃ちしているおれのを握って言った。 「う……ぁッ、あぁぁッ…!!!」 おれのカラダの事を知っているのか? と思ったが、それよりもおれの中でイク事の方が重要になって考えるのを止めてしまい、音椰に先端を指で撫でられただけでイッてしまった。 だが、カラダはまだ熱く疼いていた。 「可愛い、兼ちゃん……」 青い瓶のキャップを開けた音椰はそれを一気に飲み干すと、そのままおれにキスしてくる。 「んッ、んぐッ、、、」 これは、酒? よく分からなかったが、おれは音椰から口移しされる液体を飲んでいた。 「ごめんね、兼ちゃん、こうでもしなかったら僕……」 音椰からの口移しで次々と流し込まれる液体。 どのくらい飲まされたか分からない。 それを何度も繰り返されて意識が混濁していったからだ。 「ん……ぁ、あふ……ッ、、、」 気持ち良い。 絡みあう舌が、カラダに触れてくれる手が。 知っている手じゃない筈なのに、知っている様な気もする。 「兼ちゃんはずっと綺麗だね。でも……」 何かボソボソと話す声は聞き取れなくて、何を言っているのか全く分からなかった。 「あぁッ、あつい……ッ、、、」 それよりも、疼きが射精したトコロだけじゃなく、未開発な女の部分をも襲って、何でもいいから突っ込んで欲しくなってしまう。 「も……ッ、なんでもいいッ、なんでもいいからココに突っ込んでくれ……ッ、、、」 抑えられない劣情に、女の部分に自分の指を突っ込んでみるが満たされる事はなかった。 「……兼ちゃん、もしかしてまだ何も知らないの……?」 「しらない、知らねぇけどほしい……ッ、、、」 「…………」 言われた言葉の意味が分からない……というかどうでも良かった。 空いている穴を埋めるモノが欲しくて欲しくて堪らなくて、その事しか考えられなかった。 「……可哀想な兼ちゃん……」 ぼんやりとしている視界に肌色が見え、近づいてくる。 「ぁう、んン……ッ……!!!」 また口移しで酒を飲まされ、そのまま舌を絡めあう。 あぁ、前にもこんな事があったような気がする。 「ゔぁ……ッ、あ"あ"あ"ぁッ、、、」 絢人のそれとは違う指が女の部分に、おれにもついてるモノが男女どちらにもある孔に、ほぼ同時に侵入してきて、おれはどちらからも液体を吹き上げてしまった。 「兼ちゃん……ッ……」 腰を掴まれてカラダを激しく揺さぶられる。 肌のぶつかる音と共に響く、おれのいやらしい音。 声にならない声を上げるおれの目の前は徐々に白んでいった……。

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